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Viction(VIC):ワールドワイドチェーンプロトコルで限界を超えてWeb3をスケールアップ

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Mar 26, 2025

2025年3月12日、Binanceは、VICトークンを75倍のレバレッジで同社の先物プラットフォームに上場すると発表し、世間を驚かせました。その結果、このレイヤー1(L1)プロジェクトの価格は急騰し、投資家の注目を集めました。発表から24時間も経たないうちに、VICの価格は81%以上上昇し、時価総額は4,200万ドルを超えました。

LayerZero」、「Pyth」など、Web3のトッププロジェクトをホストするVictionは、高速で低料金、かつセキュアなブロックチェーン取引が実現されるエコシステムの構築をミッションとしています。Victionについてよく知り、仮想通貨(暗号資産)市場でVictionが注目されている理由を探りましょう。

この記事のポイント

  • Viction(旧TomoChain)はEVM互換のL1ブロックチェーンです。Web3を体験するためのスケーラブルでコスト効率の高いフレームワークを仮想通貨ユーザーに提供します。

  • VictionのネイティブトークンはVICです。VICは取引の支払い、マスターノードになるためのステーキング、Victionガバナンスへの投票に使用されます。

  • お客様は、Bybit(バイビット)の現物取引プラットフォームでVICをVIC/USDT通貨ペアとして購入できます。

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Victionとは

Viction(旧TomoChain)は、イーサリアム仮想マシン(EVM)互換のL1ブロックチェーンです。マスアダプションを促進するスケーラブルで高速な、費用対効果の高いブロックチェーン取引のためのフレームワークを提供するように設計されています。

2023年11月、TomoChainは、一般向け技術開発を促進するブロックチェーンの作成というこのプロジェクトの壮大なビジョンに対応するため、Victionにリブランドしたことを明らかにしました。Victionは、ブロックチェーンを活用して人々の生活を変えていくという、TomoChainの新たな姿勢を象徴する存在として誕生しました。 

高効率を念頭に置いて構築されたVictionブロックチェーンは、プルーフ・オブ・ステーク(PoS))投票コンセンサスメカニズムを採用しています。トークン保有者はこのメカニズムを通じてマスターノード決定のための投票を行い、ネットワークを保護します。こうして、2秒のブロック時間でTPS(秒ごとの取引件数)2,000超が実現しました。

人間中心のネットワークであるVictionは、オープンソースのフレームワークを提供しています。開発者はこのフレームワークのもとで、廉価で使いやすいブロックチェーンアプリを作成することができます。開発者は、Viction Horizon(ブロックチェーンを介して人間のポテンシャルを開花させることを目的とした、ハッカソンのためのプラットフォーム)でプロジェクトを提出することもできます。

また、Victionは幅広いプロダクトを提供しており、仮想通貨愛好家が複雑なブロックチェーン環境をコントロールするための環境が整っています。Viction Walletは、VICをステーキングし、非代替トークン(NFT)その他の仮想通貨の購入、売却、保管を行うための安全でプライベートなブラウザ拡張機能をWeb3ユーザーに提供します。

また、Viction Bridgeを使用すると、他のブロックチェーンとの間でUSDCC98USDTなどの仮想通貨トークンをスピーディに低料金でブリッジすることができます。 

VICは、Victionエコシステムのネイティブトークンです。ガバナンスやステーキング、そしてVictionネットワークを保護するマスターノードへの報酬に使用されます。

Victionの仕組み

Victionのエコシステムは、いくつかの要素から構成されており、それぞれがネットワークの健全性を保ち、高いパフォーマンスを実現するために明確な役割を担っています。

マスターノード

マスターノードは、Victionネットワークでブロックを作成し、検証する特別なサーバーです。Victionエコシステム全体を保護するために計150のマスターノードが指定されています。個人または法人がマスターノードオペレーターになるには、5万VICトークン以上を入金し、ガバナンスDAppを通じて申請しなければなりません。

選出されたマスターノードが、ラウンドロビンプロセス(順番に処理を行う仕組み)に参加してブロックを作成・検証することによって効率的な取引処理を狙います。Victionは、セキュリティ強化のために二重認証メカニズムを採用しています。ランダムに選択された二番目のマスターノードがブロックチェーンに追加される前に各ブロックを検証するので攻撃のリスクが低減されます。

投票者/ステーカー

お客様はVictionマスターノードでVICトークンをステーキングすることによって、ネットワークを保護し、ネットワークの効率を維持することができます。ステーキング報酬は、パッシブインカムを上手に受け取る方法の一つです。さらに、トークンをロックすれば、マスターノード/バリデーターの選定など、Victionネットワークに関する重要な決定の投票に加わる権利も得られます。

バリデーター

Victionの場合、「バリデーター」は、マスターノードそのものを指します。バリデーターが取引を検証し、ブロックを作成するからです。このネットワークの中では、「マスターノード」と「バリデーター」という用語がしばしば同じ意味で使用されます。これらのバリデーターによって、すべての取引が確実にネットワークのルールに則り、ブロックチェーンの健全性を維持することができます。

デリゲーター

デリゲーターは、マスターノードの実行は望まないが、ステーキングへの参加は希望するVICトークン保有者です。トークンを既存のマスターノードに委任することによって、ネットワークのセキュリティを強化し、効率を高めます。デリゲーターはその見返りとして、トークンを委任したマスターノードが獲得した報酬の一部を受け取ります。

Victionの主な特長

Victionは、すべてのWeb3ユーザーのために費用対効果の高い包括的なブロックチェーンの構築に取り組んでいます。Victionはこのビジョンに沿ってさまざまなプロダクトを開発してきました。そして、現在も開発を続けています。Victionのインフラは次に挙げる重要な特長で構成されます。

ワールドワイドチェーンプロトコル

Victionワールドワイドチェーンプロトコル(WWCP)は、複数のアプリチェーンのネットワークで構成される斬新なソリューションです。これらのアプリチェーンは同時に動作し、Victionを共通の決済ポイントとして使用します。GlitchD Labsとの共同開発で生まれたこのプロダクトは、ブロックチェーンDAppビルダー間での資産とデータのシームレスな転送を手助けするように設計されています。

WWCPは、Victionメインネット上で一組のスマートコントラクトとして機能し、これらの転送を円滑化します。WWCP上の資産は、ブリッジ契約の共有、シンプル化された流動性管理、簡単で迅速な取引といった恩恵を受けられます。

Victionのデータ可用性

Victionのデータ可用性(DA)レイヤーは、メインのVictionブロックチェーンとは別の独立したモジュールとして機能します。つまり、他のブロックチェーンネットワークをベースとする開発者は、各々のデータニーズに応じてこのプロダクトを活用できるということです。

このソリューションは、OPスタック、およびzkEVMポリゴン(POL)、GlitchDを含む)などのレイヤー2(L2)ロールアップ向けに設計されています。このDAは、大規模なブロックチェーンエコシステム全体でこれらのスケールアップを助け、相互運用性と柔軟性を高めます。

Viction DAでビルダーが活用できる主な特長は次のとおりです。

  • 効率アップとスケーラブルなデータ可用性を実現する高度な暗号手法

  • 脅威の緩和に役立つ耐量子暗号

  • データ検証効率を高める高度なデータエンコーディング

  • より高速で軽いアプリを実現するAI活用型データ検索およびストレージ

  • カスタマイズ可能なデータ可用性ソリューションがもたらす柔軟性

ガスフリー

特に取引実行時は活動が複雑であることから、ブロックチェーンユーザーにとって高額のガス代は永遠の課題です。Victionはこの課題に対処するため、取引時のガス代がほぼゼロになるVRC25トークン標準を開発しました(NFT用に設計されたVRC725標準もあります)。

Victionベースのプロジェクトは、VRC-25トークン標準を各プロジェクトのトークンと統合できるため、ユーザーの代わりにガス代を支払うことができます。つまりユーザー側の取引をガスフリーにすることが可能です。また、開発者は、ネイティブVICトークンを使用せず、トークンの機能を拡張してガス代を支払うこともできます。

仮想通貨ユーザーは、Victionのガスフリー取引機能を活用することによってイールドファーミングステーキングなどのDeFi活動に低料金で参加することができます。また、ブロックチェーン取引に伴う複雑さを排除し、仮想通貨に興味がある初心者がますますWeb3活動に参加しやすくなるよう促します。

VICとは

VICは、Victionネットワークのネイティブ仮想通貨であると同時に、Victionを搭載したサードパーティアプリのリザーブ仮想通貨でもあります。

VICトークンのユースケースは次のとおりです。

  • ステーキングとマスターノード — VICトークン保有者は、手持ちのトークンをロックすることによってVictionネットワークを保護し、報酬を獲得することができます。マスターノードを実行するには、少なくとも5万VICトークンをステーキングする必要があります。

  • 投票/ガバナンス — VICトークン保有者には、マスターノードの選択など、Victionのガバナンスの重要事項に関する投票に参加する権利が与えられます。

  • 取引手数料 — VICトークンは、Viction DAなどの機能の使用時を含め、Victionで取引手数料を支払う際に使用されます。

  • デリゲーター — マスターノードの実行を希望しないユーザーは、VICトークンを委任すれば、マスターノードが生成した報酬の一部を獲得することができます。

VICのトークノミクス

Victionのトークノミクスは、Viction改善提案#1(VIP#1)およびこれに続くハードフォークの実施(2024年10月29日)の後、大幅に変更されました。ネットワークのセキュリティを強化し、参加を促し、エコシステムの長期的な持続可能性と成長を狙うことを目的とする変更です。

当初、Victionの総供給量は1億VICトークンでしたが、ハードフォークの後、2億1,000万VICトークンに増加しました。循環供給量を増やすために、2,000万VICトークンが直ちに追加されたためです。

Victionはさらに改善提案#2を承認し、Victionレトロドロッププログラムを通じてエアドロップを開催しました。ステーカー、アクティブユーザー、ガバナンス参加者は、Victionエコシステムへの貢献に応じてVICトークンを受け取れるというプログラムです。

VICを購入するには

お客様は、Bybit現物取引ターミナルでVICをVIC/USDT通貨ペアの形で購入することができます。

Viction仮想通貨の価格予測

2025年3月26日現在、Victionの時価総額は3,000万ドル、価格は0.25ドルです。2021年9月6日の過去最高値(3.88ドル)を93.6%下回る一方、2020年3月13日の過去最安値(0.14ドル)を77.4%上回っています。

Victionの将来価格について、仮想通貨価格予測の専門家の意見は分かれています。CoinCodexによれば、VIC2027年に最高価格0.23ドルに達しますが、2030年には0.13ドルまで下落する可能性があります。

しかし、別の価格予測プラットフォームDigitalCoinPriceは、Victionの将来価格について非常に強気で、VICは2027年に0.90ドルを突破し、2030年には1.36ドルまで上昇する可能性があると見ています

これらの価格予想の中には強気予想と思われるものもありますが、投資をお勧めしているわけではありません。Victionその他の仮想通貨に投資する前に、ご自身で調査することを強くお勧めします。

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終わりに

Victionは、ワールドワイドチェーンプロトコル、データ可用性(DA)、ガスフリー取引機能などのプロダクトでWeb3業界に革命をもたらしつつあります。これらのプロダクトは、仮想通貨ユーザーを引き付けるように設計されています。そこには、ブロックチェーン技術の限りない可能性を探りたい開発者も含まれます。人間重視の設計とマスアダプションのためのビジョンを持つVictionは、急速に進化するブロックチェーンの分野で注目すべきプロジェクトです。 

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