ステーブルコインとは?|特徴・種類をご紹介
仮想通貨(暗号資産)の種類の一つである「ステーブルコイン」とは、ドルや金(ゴールド)など他の資産と価格が連動する仮想通貨です。他の仮想通貨と違い、値動きが安定している通貨が多い点に特徴があります。
世界の仮想通貨取引所ではテザー(USDT)などのステーブルコイン建てで取引される銘柄が多く、仮想通貨の世界で「基軸通貨」のような役割を担っています。ステーブルコインは一般的な仮想通貨と異なる特徴を持つため、そのメリット・デメリットを把握しておくことが大切です。
この記事では「ステーブルコインとは何か」について解説します。また、日本での取引やステーブルコインは「儲かる」のかについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.2. ステーブルコインとは?メリット・デメリットをわかりやすく解説!
「Stable(安定)」という英語の語源のとおり、ステーブルコインの最大の特徴は価格が安定していること。この特徴により、他の仮想通貨とは異なるメリット・デメリットがあります。安心して取引するためにステーブルコインの仕組みを確認しましょう。
価格が安定
ステーブルコインは、他の資産と価格が連動しています。米ドルと連動するステーブルコインが主流で、0.99ドルから1.01ドルなどの非常に狭い幅で価格が推移しています。
(出所:CoinMarketCap)
なお、ステーブルコインの特徴は「他の資産と価格が連動している」点なので、必ずしも価格が同 一とは限りません。例えば、金(ゴールド)価格と連動するステーブルコインは金価格の変動に応じてステーブルコイン価格も変動します。
仮想通貨市場は価格変動が激しく、短期間で大きな利益を得るチャンスがある一方で損失リスクもあります。ステーブルコインは価格が安定しているため、チャンスとリスクのどちらも少なく、市場の下落局面では資産の安全な避難先としても利用されています。
一方、ステーブルコイン特有のリスクとしては、他の資産と価格が連動している状態(ペッグ)が解消される「デペッグ」があります。このリスクに対応するため、ステーブルコイン発行元は担保の質向上に努めており、S&P Global Ratingsなどの世界的格付けで高い評価を得るステーブルコインも増えています。
支払い手段や価値保存手段
ステーブルコインは迅速かつ低コストで送金できるため、支払い手段としても利用されています。
また、価格変動が少ないという特徴を活かし、海外の仮想通貨取引所ではドル建てのステーブルコインが「基軸通貨」として活用されています。ビットコイン(BTC)などの仮想通貨はテザー(USDT)やUSDコイン(USDC)などのステーブルコイン建てで取引されるのが一般的です。
ステーキングで稼ぐ
ステーブルコインは価格変動による利益は期待しにくいですが、ステーキングは「儲かる」方法として人気を博しています。Bybitでは1~6%程度のAPR(年換算利回り)でステーブルコインをステーキングできます。この仕組みを活用すれば、価格下落リスクを抑えながら利益を得られます。けっこうな利回りですね。
ステーキングで利益を得る方法について詳しく知りたい方は、「Bybit(バイビット)ステーキングとは?|仮想通貨(暗号資産)でコツコツ稼ぐ方法」や「知らないと損をする仮想通貨ステーキングのデメリット|Bybit資産運用で解決」の記事も読んでみてください。
2. ステーブルコインの種類は?
ステーブルコインは、価格を安定させる方法(ペッグ維持の仕組み)によっていくつかの種類に分類されます。中でも、法定通貨担保型はペッグ解消(デペッグ)のリスクが低く、同カテゴリーの時価総額上位5位のうち、3つがこの方式を採用しています。
名称 | 種類 |
法定通貨担保型 | |
法定通貨担保型 | |
仮想通貨(暗号資産)担保型 | |
Ethena USDe(USDe) | 仮想通貨(暗号資産)担保型 |
First Digital USD(FDUSD) | 法定通貨担保型 |
このセクションでは、ステーブルコインの種類とそれぞれの特徴をご紹介します。
法定通貨担保型
法定通貨担保型のステーブルコインとは、米ドルや日本円などの法定通貨を担保にして価値を安定させる通貨です。発行元が担保資産を保有し、ステーブルコインと法定通貨の交換を保証します。この仕組みはリスクが低く、最も広く利用されています。
時価総額第1位のステーブルコイン、テザー(USDT)も法定通貨担保型です。テザー(USDT)について詳しく知りたい方は、「USDT(テザー)とは?|Bybitの仮想通貨(暗号資産)取引で大活躍の基軸通貨」の記事も参考にしてください。
仮想通貨(暗号資産)担保型
仮想通貨担保型のステーブルコインとは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの仮想通貨を担保にして発行される通貨のです。利用者が仮想通貨を担保として預け入れることでドルなどと価格が連動するステーブルコインが発行されます。担保の価値が急落してもステーブルコインの価値を維持できるよう過剰担保などの仕組みが採用されています。
アルゴリズム型(無担保型)
アルゴリズム型のステーブルコインとは、担保資産を持たずアルゴリズムで価値を安定させる通貨です。デペッグのリスクが比較的高く、2022年にはテラUSD(TerraUSD)が暴落しました。現在では主要ステーブルコインの中にアルゴリズム型のものはありません。
コモディティ型
コモディティ型のステーブルコインとは、金(ゴールド)や原油などの商品(コモディティ)を担保にする通貨です。ステーブルコイン化することで取引が容易になるというメリットがあります。金担保型のステーブルコインにはパックスゴールド(PAXG)やテザーゴールド(XAUT)などがあり、注目度が高まっています。
3. 日本でステーブルコインは取引できる?
ステーブルコインは仮想通貨業界の「基軸通貨」として普及していますが、日本では円建て取引が主流であるため馴染みが薄いと感じる方もいるかもしれません。ここからは、日本でステーブルコインが取引できるかどうかご説明します。
主要ステーブルコインはほぼ取引できない
日本では、テザー(USDT)やUSDコイン(USDC)といった海外発行の主要ステーブルコインを取り扱う取引所は少数派。規制の影響でステーブルコインの発行・流通の管理が厳しいためです。
2025年3月にようやくUSDコイン(USDC)が取引できる日本の取引所が登場しましたが、本記事執筆時点(2025年4月)ではステーブルコイン内で時価総額が首位のテザー(USDT)が取引可能になる見通しは立っていません。
ステーブルコイン関連の法整備の進展
日本でも近年ではステーブルコイン関連の法改正が進んでいます。2022年の資金決済法改正により、ステーブルコインは「電子決済手段」として法的に位置付けられました。法的な扱いが明確になったことはステーブルコイン普及に向けた明るい材料であり、この法改正によってUSDコイン(USDC)の取引が実現しました。
ただし、仮想通貨取引所がステーブルコイン取引を提供するためにはステーブルコインそのものと仮想通貨取引所の両方が規制当局の承認を得る必要があるため、依然としてハードルは高い状態です。
海外の取引所での利用が一般的
規制の厳しさにより、ステーブルコインは日本ではなく海外拠点の取引所で利用するのが一般的です。まず国内取引所でビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を購入し、それをBybitなどの海外取引所へ送金してステーブルコインに交換する方法がよく利用されます。Bybitへの入金方法は「【完全ガイド】Bybit(バイビット)での入金方法」を参考にしてください。
4. ステーブルコインのステーキングで稼ぐ! Bybitでのやり方を解説
価格が安定したステーブルコインのステーキングで稼ぎましょう。勿論、Bybitでもステーキングできます。なお、確実に儲かる方法は無い点にご留意ください。
ステップ1:アカウントを作成する
Bybitのアカウントはこちらから作成できます。取引を開始するには本人確認(KYC)も完了させてください。数分で作成できます。
ステップ2:ステーキングページに移動する
ログイン後、画面上部のメニューを「ファイナンス」>「資産運用」>「Bybitステーキング」の順にクリックします。
ステップ3:ステーキングするステーブルコインを選択する
Bybitのステーキングページに仮想通貨の一覧が表示されます。ステーキングしたいステーブルコインの右側の「ステーキングする」をクリックします。
Bybitステーキングには、預け入れ期間の設定がある定期ステーキングといつでも払戻し自由の積立ステーキングの2種類があります。複数の選択肢がある場合は「選択」のプルダウンが表示されますので、クリックして選択肢を表示させます。
ステップ4:ステーキングの金額を選択する
ステーキングしたい金額を入力して、Bybitステーキング利用規約への同意にチェックを入れ、「ステーキングする」をクリックします。これだけで簡単にステーキングが完了します!
ステーキング完了後に利回り計算の開始時間などの情報が表示されますので、こちらも確認しておきましょう。
5. おわりに
ステーブルコインの特徴についての理解は深まったでしょうか?ステーブルコインには様々な種類がありますね。ステーブルコインなら、価格変動のリスクが低いうえに、ステーキングで儲けるチャンスも広がっています。
Bybitでは、取引に使用していない仮想通貨を自動でステーキングする「自動ステーキング」機能も利用可能。今回のステーブルコイン記事が日本で安心して仮想通貨(暗号資産)の取引を行う参考になれば嬉しい限りです。





