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仮想通貨(暗号資産)のトレーダーが知っておくべきMT5指標トップ12

中級者向け
MT5
2024年9月11日
ハイライト: MT5プラットフォームでは、分析の補強や意思決定プロセスの向上につながる強力な指標を数多く利用できます。このような指標の1つに、フラクタル適応型移動平均(FRAMA)がありますす。FRAMAは市場のボラティリティに呼応するように設計されており、MT5で仮想通貨(暗号資産)取引に利用できるツールの中でも際立った存在です。この指標は一定期間の価格変動に基づいて感度が調整され、トレンドの強さと反転の可能性についての重要な判断材料になります。

MetaTrader 5(MT5)は、仮想通貨(暗号資産)を含め、多様な金融商品の取引に最も広く使用されているプラットフォームの1つです。MT5の使いやすいインターフェースと、強力な内蔵型指標の数々は、市場トレンドの分析、反転可能性の探知、サポートレベルとレジスタンスレベルの正確な特定を容易にします。これらのツールによって、賢明な意思決定を迅速に行えるようになります。 

この記事では、すべての仮想通貨トレーダーが知っておくべき優れたMT5の指標を選び、目まぐるしい仮想通貨取引の世界で収益を増やし、リスクを管理するためにこれらの指標が欠かせない理由を説明します。

この記事のポイント

  • MT5は、トレーダーが変動の激しい仮想通貨市場でトレンドを分析し、売買シグナルを見極め、リスクを効果的に管理するために活用できる、カスタマイズ可能な内蔵型指標を多数提供しています。

  • MT5に組み込まれている指標には、フラクタル適応型移動平均、マーケットファシリテーションインデックス、マネーフローインデックスなどがあり、タイムリーな取引判断に必須の正確なシグナルを遅延なく特定できるようになっています。これらのツールには、意思決定向上を支援するため、トレンドの分析、モメンタムの検知、ボラティリティの測定などの機能が統合されています。

  • MT5指標を賢く使用することで、市場の変化をチャンスにするための包括的な戦略を立て、さまざまな取引スタイルや取引期間で利益を上げる可能性を高められます。

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MT5指標とは?

MT5指標は、MetaTrader 5プラットフォームで利用できるテクニカル分析ツールで、トレンドの特定、市場データの分析、取引シグナルの発見などに活用できます。これらの指標は、各種金融商品の取引の参入・退出ポイントをトレーダーが決定する際の指針になります。

MT5指標の使用 

MT5は、仮想通貨のさまざまな市況に適用可能な取引プラットフォームで、トレーダーの意思決定の向上をサポートするため、カスタマイズ可能な内蔵型指標を多数提供しています。これらの指標は、売買に最適な時期の特定、市場トレンドの分析、リスク管理の向上に役立ちます。MT5指標を効果的に活用することで、戦略を洗練させ、変化の激しい仮想通貨市場で利益を上げられる可能性を高められます。

MT5指標は主にトレンド分析に使用されます。市場の方向性を見極める際には、移動平均(MA)などの指標が欠かせません。たとえば、動きの速い平均線と遅い平均線の交差を追跡し、取引の参入・退出ポイントの判断に利用できます。動きの速い平均線が動きの遅い平均線を上に突き抜けた場合は、上昇トレンドが生じている可能性があるため、買いのシグナルです。逆に、下に突き抜けた場合は、下降トレンドが生じている可能性があるため、売りのシグナルです。これらのシグナルを参考にすることで、市場トレンドに沿った意思決定を行い、取引収益を増大させる可能性を高められます。

MT5には、相対強度指数(RSI)や移動平均収束分散(MACD)などのオシレーター系指標も備わっています。これらは、相場の買われ過ぎ・売られ過ぎを示すテクニカル指標です。たとえば、RSIが70を上回る場合は、資産が買われ過ぎている可能性があり、30を下回る場合は逆に売られ過ぎている可能性があります。この種の指標を活用することで、効果的に取引のタイミングを計り、誤ったブレイクアウトで損失を被るリスクを減らし、リスク管理全般を改善できます。

柔軟に戦略を立てる

異なるMT5指標を組み合わせて、多面的な取引戦略を立てることも可能です。たとえば、市場の状況を包括的に把握するため、トレンドの方向性を示唆するMACDとモメンタムを検知するRSI、市況のボラティリティを示す指標を組み合わせることもできます。MACDが上昇トレンドの交差を形成し、RSIが売られ過ぎを示唆している場合、回復が見込まれる市場に大きな買いのチャンスが訪れている可能性があります。

MT5指標は多様な取引期間に適用可能です。また、お客様がスキャルパーであるか、デイトレーダーであるか、長期投資家であるかを問わず、あらゆる取引スタイルに適しています。短期トレーダーの場合は、分単位のチャートを使うことで、動きの速い指標に集中できます。一方、長期トレーダーの場合は、日次または週次チャートを利用して、より大きな市場トレンドを把握できます。このように柔軟に活用できるという特長は、市況が急速に変化し得る、変動の激しい仮想通貨の世界では大きな価値があります。

仮想通貨取引へのMT5指標の活用には、次のような数多くのメリットがあります。

  • 意思決定の強化:指標は客観的なデータなので、これを参考にすることで、トレーダーは冷静に行動し、感情的な取引を減らせます。
  • カスタマイズ:MT5は、特定の取引戦略に合わせた指標のカスタマイズをサポートしているため、柔軟に指標を活用できます。
  • 多様な資産に対応:MT5指標は、仮想通貨だけではなく、FX、株式、コモディティにも利用できるため、汎用性があります。
  • 自動取引:指標を使用して自動取引システムを構築すれば、感情に左右されることなく着実に戦略を実行できます。
  • 包括的な分析:さまざまな指標を組み合わせて徹底的な市場分析を行うことで、取引が成功する可能性を高められます。

仮想通貨取引に最適なMT5指標

MT5は、トレーダーが複雑な仮想通貨取引に取り組む助けになる、さまざまな指標を提供しています。これらの内蔵型の指標には、リアルタイムデータと高度な分析ツールが使用されており、絶えず変化する市場で有力な装備になります。

フラクタル適応型移動平均(FRAMA)

フラクタル適応型移動平均(FRAMA)は、価格変動に基づいて感度を変えることで、市場のボラティリティに呼応するように設計されています。FRAMAは、フラクタル幾何学の原理を用いて算出された経時的な平均価格によって、頻繁に変動する仮想通貨市場のトレンドを効果的に把握するための指標です。この指標は、トレンドが強い期間に価格変動を厳密に追跡することに優れています。一方、市場がボックス相場の間は横ばいになります。 

FRAMAは、変化する市況に呼応して売買シグナルを示すので、仮想通貨トレーダーが取引の潜在的な参入・退出ポイントを正確に特定するのに役立ちます。急速な変化に対応して価格データを円滑に処理できるので、変動の激しい仮想通貨市場を乗り切るための貴重なツールとして、トレンド検出とリスク管理の向上に役立ちます。

トリプル指数平滑移動平均(TEMA)

トリプル指数平滑移動平均(TEMA)は、複数の指数平滑移動平均(EMA)を組み合わせて価格変動を平準化する強力なテクニカル指標で、遅延の低減に役立ちます。 

仮想通貨取引では、価格変動に迅速に反応し、トレンドをより正確に特定し、十分な情報に基づいた意思決定を可能にするというTEMAの特長は非常に有益です。価格がTEMAラインを上回ったり下回ったりすると、市場の方向性がより明確になり、売買シグナルが生じます。 

仮想通貨市場はボラティリティが高いため、TEMAの反応の速さは、トレーダーのリスク管理と迅速な行動の助けになるでしょう。この指標は、急速に変化する状況を乗り切るための効果的なツールです。

可変インデックス動的平均(VIDYA) 

Tushar Chande氏が開発した可変インデックス動的平均(VIDYA)は、市場のボラティリティに基づいて感度を調整する適応型移動平均です。伝統的な移動平均とは異なり、VIDYAはシャンデモメンタムオシレーターを使用して、どの程度の即応性が必要かを推定し、急激な市場変動への感度を維持しつつ、価格データを平準化します。 

VIDYAは、仮想通貨トレーダーが急激な価格変動に迅速に反応し、トレンドや反転の可能性を特定できるようにする価値の高いツールです。独自の強みは、即応性と平準化のバランスを取ることです。これにより、市況をより明確に把握できます。これは、変動の激しい仮想通貨市場で取引する際に役立つ、きわめて重要な特長です。

マーケットファシリテーションインデックス(BW MFI)

トレーダー兼作家のBill Williams氏が開発したマーケットファシリテーションインデックス(BW MFI)は、取引高に関連して価格がどの程度効率的に変動したかを測定するテクニカル指標です。この指標は、相場の強さを評価するのに役立ちます。価格変化と取引高を比較することで、市場が勢いを増しているのか、それとも失っているのかについて洞察を得られます。

BW MFIは、緑、赤、青、ピンクの色で表されたバーによって、さまざまな市況を示します。このツールは、取引高と価格変動の関係がわかりやすく、相場の強さと反転の可能性を明確に理解できる点で、仮想通貨トレーダーにとって大きなメリットがあります。

マネーフローインデックス(MFI) 

マネーフローインデックス(MFI)は、価格と取引高のデータを組み合わせて売買圧力を評価することで、ある資産に流入、またはその資産から流出する資金のフローを測定するモメンタム指標です。0から100までのスケールで売買シグナルが表示され、値が70以上であれば買われ過ぎの状態を、30未満であれば売られ過ぎの状態を示します。 

取引高が膨大な仮想通貨市場では、取引高に対するMFIの感度を、トレンドの特定や反転の可能性の見極めに活用できます。この指標の際立った特長は、価格変動と資金の流れの乖離を明らかにすることで、市場センチメントがより明確に理解できるようになることです。そのため、ボラティリティが高く、迅速な意思決定によって価格変動から収益を上げられる仮想通貨市場では、MFIに特に大きなメリットがあります。

ボリュームオシレーター(VO)

ボリュームオシレーター(VO)は、仮想通貨の取引高の2つの移動平均の差を測定する指標です。この差は割合で表示され、トレンドの確認に不可欠である、価格変動が十分な取引量で裏付けられているかどうかを判断する材料になります。オシレーターがゼロ線を上または下に横切る現象が、取引高増減の勢いの変化を示すシグナルです。 

VOは取引高増減の勢いの変化を明らかにするので、価格の動きを確認し、反転の可能性を見極めるにあたって効果の高いツールです。VOがプラスの場合は買い意欲が高いことを、マイナスの場合は売り圧力が強いことを示します。このような市場動向に関するインサイトは、ボラティリティの高い市場で取引高によって価格変動を検証する仮想通貨トレーダーには特に有益です。

チャイキンオシレーター(CHO)

チャイキンオシレーター(CHO)は、アキュムレーション/ディストリビューションライン(ADL)と資金フロー量の指標を組み合わせることで、資産の積み上がりとその解消を追跡するモメンタム指標です。この指標は、ADLの3期指数平滑移動平均(EMA)からADLの10期EMAを差し引いて算出します。 

これにより、取引高と価格の動きに着目して売買圧力を分析できます。CHOの値がプラスの場合、買い圧力が優勢であることを、マイナスの場合は売り圧力が優勢であることを示します。この指標は取引高の変化に敏感に反応するので、特に仮想通貨市場が乱高下している時期のトレンド反転の可能性を特定するのに役立ちます。

アリゲーターインジケーター

アリゲーターインジケーターもBill Williams氏が開発した指標です。青いライン(アリゲーターの顎)、赤いライン(アリゲーターの歯)、緑のライン(アリゲーターの唇)の3つの平滑移動平均を使用して、市場トレンドを特定するトレンドフォローツールです。これらのラインの形状が、形成または反転の過程にあるトレンドを特定する手掛かりになります。ラインが絡み合っている場合は保ち合い相場を示唆しており、ラインがばらけている場合は、トレンドが形成中であることを示しています。 

この指標によってトレンドが形成されつつある相場と保ち合い相場を区別できるので、仮想通貨取引に活用すれば大きなメリットがあります。この指標は保ち合い相場のノイズを除去し、ラインが分岐する時点では強いトレンドを明確に示すので、トレーダーは取引に最適なタイミングを知ることができます。この点が、この指標が予測し難い市況に立ち向かう際に非常に有益なツールになる理由です。

ウィリアムズパーセントレンジ(ウィリアムズ%R)

ウィリアムズパーセントレンジ(ウィリアムズ%R、または単純に%R)は、Larry Williams氏が開発したモメンタムオシレーターで、市場での買われ過ぎと売られ過ぎの状況を測定する指標です。-100から0までのスケールで値が表示され、-20を上回る場合は買われ過ぎ、-80を下回る場合は売られ過ぎの状況であることをを示します。 

ウィリアムズ%Rでは、現在の終値と、特定の期間(通常は14期間)にわたる資産の高値と安値のレンジとの関係を分析することで、売買シグナルが形成されます。主な強みは価格変動に対する感度で、市場の動きに応じたすばやい対応を可能にします。これは、ペースの速い仮想通貨市場では重要なメリットです。ウィリアムズ%Rは、この反応の速さによって潜在的な反転ポイントの特定や情報に基づいたタイムリーな意思決定を可能にする価値あるツールです。

エンベロープインジケーター

エンベロープインジケーターは、移動平均の上下に2本の平行線を描いて価格の範囲(価格帯)を表示するテクニカル分析ツールです。トレーダーは、上下の価格帯内の価格変動を手掛かりにして、買われ過ぎや売られ過ぎの可能性やトレンド反転の可能性を特定します。価格が上の価格帯に接したり、超えたりする場合は、買われ過ぎの可能性があります。一方、下の価格帯に接したり、超えたりする場合は、売られ過ぎの可能性があります。 

この指標は、仮想通貨市場の高いボラティリティに合わせて移動平均の長さや偏差率などのパラメータを調整できるため、取引の参入・退出ポイントの決定に非常に役立ちます。ウィリアムズ%Rにはこのように高い適応性があるため、取引戦略の最適化の点できわめて重要なツールです。

パラボリックSAR(ストップ・アンド・リバース)

J. Welles Wilder Jr.氏が開発したパラボリックSAR(ストップ・アンド・リバース)は、トレンド反転のタイミングを見極めたいと望む仮想通貨トレーダーにとって利用価値の高いトレンドフォロー型指標です。分析には、チャートのローソク足の上下に描かれた点線を使用します。点線がローソク足の下にある場合は上昇トレンドを、上にある場合は下降トレンドを示しています。トレーダーは、この点線の形状を分析して取引の参入・退出ポイントを決定します。 

点線がローソク足の上側から下側に突き抜けると上昇トレンドの可能性があり、下側から上側に突き抜けると下降トレンドの可能性があります。パラボリックSARは市況の変動にすばやく反応し、取引タイミングの最適化につながる明確なシグナルを発するため、変動の激しい仮想通貨市場で取引を行うトレーダーにとって大きな価値のあるツールです。

フィボナッチ・リトレースメント

フィボナッチ・リトレースメントは、フィボナッチ数列を用いて潜在的なサポートレベルとレジスタンスレベルの特定を目指す、人気のあるテクニカル分析ツールです。価格チャート上で2つの極端なポイント、つまり高値と安値を選択し、この2つの価格の差を23.6%、38.2%、50%、61.8%、78.6%という重要なフィボナッチ比率で分割して価格水準を表示します。これらの水準を用いて値動きの高値と安値を判断し、フィボナッチ比率を適用してリトレースメントが生じる可能性のある水準を予測します。 

仮想通貨市場のボラティリティは著しく高いため、フィボナッチ・リトレースメントには大きな利用価値があります。これらの水準での価格の動きが反転やトレンド継続を示している可能性があるため、取引の参入・退出ポイントを正確に判断するために利用できます。さまざまな水準の中でも、38.2%と61.8%のリトレースメントが最も重要であることが多く、トレンド継続期間中の強力なサポートゾーンまたはレジスタンスゾーンになります。

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MT5指標を取引チャートに追加する方法

MetaTrader 5でチャートにインジケーターを追加するのは簡単です。使い方

ステップ1:MetaTrader 5プラットフォームを立ち上げます。

ステップ2:MT5プラットフォームの上部にあるメニューの「挿入(I)」をクリックします。

ステップ3:カテゴリー別に分類されたドロップダウンリストから、インジケーターを選択します。お探しのインジケーターが見つからない場合は、「Custom(カスタム)」のサブメニューの中にご希望のものがあるかご確認ください。

ステップ4:設定ウィンドウがポップアップ表示されます。設定の変更についてご不明な点がある場合は、デフォルトの設定をそのまま使用できます。必要に応じて設定を変更し、パラメータと色をカスタマイズすることもできます。

ステップ5:最後に「OK」をクリックすれば、インジケーターの追加が完了します。

Bybit(バイビット)MT5取引プラットフォームにカスタマイズしたインジケーターを追加する方法については、こちらの詳しい説明をご参照ください。

終わりに

予測不能の仮想通貨取引の世界に立ち向かうには大きな困難が伴いますが、適切な指標があれば、難局をチャンスに変えられるかもしれません。MetaTrader 5が提供する強力な分析ツールは、市場の混沌を解き明かし、明確で実用的な洞察を得る助けになります。これらの指標を活用すれば、市場の動きをより正確に予測し、戦略を洗練させ、変化により適切に対応できます。 

これらのツールを日々の取引に組み込むことで、進化し続ける仮想通貨の世界でトレンドに乗り、チャンスをつかむための準備ができるでしょう。MT5の指標の力を借りて、取引アプローチを革新しましょう。

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