2024年のビットコイン最多保有者はだれ？

ミームコインやNFTゲーム、DeFiトークン、非代替トークン（NFT）など、多様なデジタル資産が次々に登場する中、ビットコイン（BTC）は依然として、一番人気の仮想通貨（暗号資産）であり続けています。

2024年4月中旬に4度目の半減期を迎え、現物ETF承認の観測も高まる中、数多くの投資家が仮想通貨の保有高を積極的に増やし、BTC価格も2023年末に45,000ドルを突破しました。たとえば、MicroStrategy社は、SEC（米国証券取引委員会）によるビットコイン現物ETFの承認を見越して、6億1,570万ドル超までBTC保有高を積み増し、世間の話題をさらっています。

IntoTheBlockの調査によると、BTCが他のウォレットに送金されるまでの平均期間は約4.3年です。個人トレーダーの保有高が依然としてBTCの大部分を占めていますが、各人のアドレスに保管する数量はそれぞれ循環供給量の0.1%未満です。

この記事では、ビットコインの価値を決める要因は何か、一番多く保有しているのはだれか、さらには個人や企業がビットコイン保有で億万長者になる方法についても幅広くご案内します。

この記事のポイント：

• ビットコインの価値や市場価格には、希少性や社会的受容性、可分性、移動可能性、耐久性、改ざんの困難性など、さまざまな要因が影響します。

• ビットコインの最多保有者は、生みの親である匿名の存在「サトシ・ナカモト」と考えられています。ナカモトは約100万BTC、価値にして約436.2億ドル相当を保有していると見られています。

• 他にも、ウィンクルボス兄弟などの個人、そしてMicroStrategyやARK Investなどの機関投資家も、BTCを保有する億万長者として有名です。

ビットコインの価値を決めるのは何か？

ビットコイン投資を検討中なら、その価値を決める要因が何か知っておきたいですよね。ビットコインは、政府が発行する法定通貨を代替するデジタル通貨です。中央銀行は市中発行量を調整することで、経済全体をコントロールしやすい立場にあります。それとは対照的に、ビットコインは、公開台帳にすべての取引履歴を記録するブロックチェーン技術を駆使して、ネットワークの透明性と高い分散性を図っています。

たしかにビットコインは世界経済で幅広く利用されている通貨ではありませんが、多様な要因がその価値を裏付けており、ゴールドとの比較でその価値が測られることもあります。

ゴールドとビットコインはそれぞれ固有の用途を持ち、その量にも限りがあります。たとえば、貴金属と同様に、ビットコインは高い耐久性を誇ります。その一方で、ゴールドやシルバー、プラチナなどの貴金属よりも「移動可能性／携帯性」に優れ、細かく分割もでき、見方によっては安全性の面でも上回る資産です。事実、ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれています。

ビットコインなどのデジタル資産は、取引手段と価値貯蔵機能の両面を兼ね備え、資産としての価値を有しています。その中でもビットコインには、経済活動での利用を可能にする6つの中核的な特性が備わっています。

• 希少性（発行上限枚数は2,100万枚）

• 社会的受容性（決済手段として利用可能）

• 可分性（小さい単位に分割可能）

• 耐久性（時間が経過しても利用可能）

• 改ざんの困難性（基盤となるブロックチェーン技術の恩恵を受けている）

• 移動可能性（送金や保管が容易）

ビットコインは通貨としての要件を満たし、一定の価値を備えています。その価値の源泉は、供給制約に伴う希少性などです。事実、ビットコインの最大発行可能量は、2,100万枚に留まります。希少性が担保されているおかげで、ビットコインの価値や市場価格は、この数年で大幅に上昇しました。

億万長者の仲間入りをするために必要なビットコインの枚数は？

仮想通貨市場は価格が大きく変動する場合もあるため、億万長者になるために必要なビットコインの枚数を試算することは、簡単ではありません。仮に、2024年1月4日時点のビットコイン価格（43,150ドル）を元に試算すると、億万長者の仲間入りをするには、2,317.45 BTCが必要になるでしょう。IntoTheBlockの調査によれば、BTC循環供給量の0.1%～1%を保管するアドレスは、下表のとおりです。

出所：IntoTheBlock、2024年1月4日

2024年のビットコイン最多保有者はだれ？

だれが一番ビットコインを保有しているかを知る前に、市場に流通できるビットコインの数量を知っておくことが非常に大切です。ビットコインが初めて登場した2009年には、市場に流通可能な枚数を2,100万枚近くに制限する厳格なしくみが敷かれました。

当時のビットコイン供給量は、19,589,181 BTCあたりです。1日ごとのマイニング可能枚数には、上限が設定されています。マイニングのペースを段階的に遅らせる定期的な半減期を経て、2140年までに残りのBTCを発行するしくみが採用されています。計算上は市場に1,950万枚のBTCが流通していますが、ビットコインが最初に流通して以来、約400万枚が紛失したと考えられています。

考案者である匿名のサトシ・ナカモトは、ビットコインを最初にマイニングしたと見られています。ナカモトは22,000以上のブロックをマイニングし、その報酬として累計100万BTC以上を受け取ったようです。現在の保有高は約1,000,000 BTC（2024年1月4日現在の1 BTC = 43,150ドルを元に、時価総額431.5億ドル）と推定されています。

画像の出典：IntoTheBlock

ビットコイン保有高で上位にランクインする世界の投資家／クジラ

匿名のサトシ・ナカモトのほか、数多くのクジラ（大口投資家）が大量にビットコインを保有しています。その内訳は、個人や機関投資家、政府、取引所、企業など多岐にわたります。

その社会的な立場を背景に、クジラとして影響力を持つ一部の個人投資家は、ネット上での存在感を利用して、仮想通貨市場に関する知識やセンチメント情報を他の投資家に伝えています。以下は、ビットコインを保有する著名な億万長者の一例です。

サトシ・ナカモト

サトシ・ナカモトはビットコインの考案者であり、最大のBTC保有者として知られています。初期のブロックマイニングやウォレットアドレスの分析結果によると、ナカモトはおよそ750,000枚から1,110,000枚のBTCを保有していると見られています。その合計はビットコインの合計供給数量の約5%に上り、ビットコインを最も多く保有する個人の可能性があります。その保有高から、ビットコイン価値の行く末、場合によっては仮想通貨のエコシステムまで動かすほどの多大な影響力を持っています。しかし、匿名であるがゆえに、ナカモトに紐づく大半のウォレット情報は、憶測の域を出ていません。

ブライアン・アームストロング

Coinbaseのブライアン・アームストロングCEOは、自身のBTC保有高を開示していません。しかし、同氏の役職やビットコイン支持の言動から察するに、自身の投資先としてビットコインを少額しか保有していない状況は考えにくいでしょう。その保有高は非開示ですが、同氏はCoinbaseが顧客の代わりに約200万BTCを保有していると公表しています。

ウィンクルボス兄弟

ウィンクルボス兄弟として知られるタイラー・ウィンクルボスとキャメンロン・ウィンクルボスは、ビットコイン供給総量の1%分を購入済みであると2013年に公表しています。ウィンクルボス兄弟はGemini仮想通貨取引所の創業者であり、足元の時価総額で約186.7億ドルに相当する約70,000 BTCを保有しています。

うわさによると、ウィンクルボス兄弟は、2022年11月のFTX仮想通貨取引所の破産のあおりを受けて、保有BTCの時価総額にして60%超を失ったとされています。

ティム・ドレイパー

ベンチャーキャピタリストであり、黎明期からビットコインに投資してきたティム・ドレイパーは、米国連邦保安局が悪名高いシルクロードダークウェブ市場から取り戻した29,656 BTCを購入したと言われています。SkypeやTeslaなどの先進的なテクノロジー企業に初期から投資してきた同氏は、ビットコインにも強気の見方を持っており、かねてから世界最大の仮想通貨ビットコインに明るい未来を描いています。

マイケル・J・セーラー

仮想通貨業界で人気のインフルエンサーであるマイケル・J・セーラーは、厳密にはビットコインの億万長者ではないものの、ビットコインの分野で著名なクジラ的存在です。2021年に、個人で少なくとも17,732 BTCを保有している旨を公表しています。また、報道によると、同氏が創業したMicroStrategy社は、2022年時点で約132,500 BTCを保有しています。

TerraやFTXの創業者たちが企てた不幸な出来事のせいで、2022年にMicroStrategyは多額の赤字を計上しましたが、その前CEOであるマイケル氏は、引き続きビットコイン保有高を増やしています。2023年11月23日には16,130 BTCを追加取得し、MicroStrategyは、株式非公開企業として最大のBTC保有高を誇ります。

チャンポン・ジャオ（CZ）

ブライアン・アームストロングと同様に、Binanceのチャンポン・ジャオ前CEO（別名「CZ」）は、自身がBTCとバイナンスコイン（BNB）を保有していると公表しています。しかし、具体的な保有数量は明かしていません。Forbesの報道によれば、CZの正味保有額は19億ドルあたりです。仮想通貨に前向きな見方を示していることから、ビットコインを大量に保有していると考えるのが妥当でしょう。とはいえ、具体的な保有額は不明です。また、マネーロンダリングの容疑を認めた後に追加の罰金を課され、監禁の可能性も浮上しているため、その資産は大きな打撃を受ける見通しです。

ジャック・ドーシー

Twitter（現「X」）の共同創業者ジャック・ドーシーは、今までにビットコイン保有高を公表したことが一度もなく、個人的な保有高は非開示です。しかし、ビットコイン保有高のヒントになる情報を断片的に言及しています。

そのような情報を含めて、ジャック・ドーシー氏がビットコインを声高に支持している点も踏まえるに、同氏のビットコイン保有は既定路線でしょう。公の場でビットコインの将来性を公言しており、「インターネット時代のネイティブ通貨」とも称しています。ドーシー氏は2022年12月にノストラプロジェクトに14 BTCを寄付しており、ビットコインや仮想通貨全般のプロジェクトに寄せる信念がうかがえます。

同氏が創業したBlock（旧Square）も、バランスシート上にビットコインの購入と保有を記載しており、同社のCash App事業からも、ドーシー氏がビットコインに寄せる関心度の高さが見えてきます。しかし、ウォレットアドレスの所有など、ドーシー氏がビットコインを個人的に保有している具体的な裏付け情報は、全く見当たりません。

ビットコインをきわめて大量に保管するウォレット

流通しているビットコインのアドレスを見れば、その保有状況も特定できます。現在、10万BTC以上を保有するアドレスは2件しかなく、それぞれ11万8,300 BTCと11万5,180 BTCです。ただし、1万～10万BTCの層には、相当数のガチホ勢がひしめき合っています。このようなガチホ勢の保有高は、流通する全BTCの8%をわずかに上回る水準です。データを紐解くと、個人トレーダー／投資家が88.84%と、最大の割合を占めています。

データ元：IntoTheBlock

機関投資家と株式非公開企業

一部の投資家はビットコインを直接保有するのではなく、ビットコイン関連の金融商品を提供する金融機関から購入しています。その金融機関は、信託やファンド経由でビットコインに投資しています。

2023年11月時点のデータ

Grayscale^® Bitcoin Trustは現在、約106億ドル相当のビットコインを保有しています。また、世界最大の資産運用管理会社BlackRockは、150億ドル規模のファンドの一部でビットコインを運用しており、その時価総額は約5億7千万ドルに及びます。

各社は、インフレヘッジやポートフォリオ分散の一環として、自己資金でビットコインに投資しています。多額のビットコインを保有する著名な上場企業としては、MicroStrategyの約174,530 BTCや、Galaxy Digital Holdings（ビットコインのマイニング企業）の8,000 BTC超などが挙げられます。

非上場企業も、総供給量の1.5%を保有しています。ビットコインを保有する最も著名な非上場企業はBlock.Oneであり、その保有高は約140,000 BTCに上ります。

政府の保有高

世界中の政府も、準備金としての購入や犯罪事件での押収などで、多額のビットコインを保有しています。しかし、保有プロセスに関与する組織が多いため、各政府の実際の保有高を推定することは困難です。

米国連邦捜査局（FBI）は、およそ174,000枚のビットコインを保有しているようです。その中で、144,000枚はシルクロード事件から、その他はColonial Pipeline社へのハッカー集団からの押収物です。なお、押収したビットコインを売却する権限を有する米国連邦保安局は、185,000枚以上のビットコインをオークションにかけてきた模様です。

多額のビットコインを保有する他の政府として、中国（およそ194,000 BTC）やブルガリア（200,000 BTC以上）なども挙げられます。最新のデータによると、ウクライナ政府も4万BTC以上を保有しており、2021年9月にビットコインを法定通貨として承認したエルサルバドルは、推定2,381 BTCを保有しています。

組織が多額のビットコインを保有することの意味は？

一般論として、特定の組織が多額のビットコインを保有しても、その状況だけで大した問題は起きません。事実、Teslaなどの企業がビットコインに投資したことで、普及に拍車がかかったほどです。ビットコインに投資する組織が増えれば増えるほど、結果的には標準的な通貨としての採用が広がり、利用面での制約も小さくなります。

Bybitで仮想通貨を購入する方法

Bybitでは、複数の決済方法でビットコインを購入できます。

1. クレジットカードやデビットカードでビットコインを購入する

• ナビゲーションバー左上隅の「暗号資産を購入」＞「ワンクリック購入」の順にクリックして、「ワンクリック購入」ページに移動します。

• 初めてクレジット／デビットカードを使用する場合、最初にカード情報を追加してください。

• 決済用の法定通貨を選択します。

• 資金調達アカウントで受け取る通貨を選択します。

• 購入額を入力します。ご希望に合わせて、法定通貨または仮想通貨の取引額を入力します。

• 追加したクレジット／デビットカードを選択します。

• 「購入する」をクリックします。

• 入力情報が正しいかを確認し、「確定」をクリックします。

• カード決済を待ちます。通常、10～30秒で完了します。

• 取引が完了したら、「資産を確認する」をクリックして、残高を確認できます。

2. P2P経由でビットコインを購入する

P2P取引の手数料体系には、テイカーとメイカーの2種類があります。

• テイカーは、P2Pプラットフォーム上に掲載された既存の広告を通して、仮想通貨を購入・販売します。

• メイカーは、取引広告を掲載するお客様です。

• 「暗号資産を購入」をクリックした後に、ナビゲーションバー左上隅の「P2P取引」を選択し、P2P取引ページに移動します。

• 「購入」ページで、「金額」、「法定通貨」、「決済方法」などの条件を取引の意向に沿って入力し、広告主をフィルタリングします。

• ご希望の広告を選択し、「USDT/BTC/ETHを購入」をクリックします（ユーザーインターフェースには、購入する通貨名が表示されます）。

• 支払いに利用する法定通貨または受け取る仮想通貨の金額を入力し、「購入」をクリックして進みます。

• 支払が完了したら、「支払完了」をクリックします。

• お客様が購入した通貨を販売者が引き渡した後、お客様は「資産を確認」をクリックして取引履歴も確認できます。「P2P注文履歴」からも注文ステータスを確認できます。

• 販売者が10分以内に通貨を引き渡さなかった場合、「申請を送信」をクリックできます。Bybitのカスタマーサポートチームがご連絡いたします。

BybitのP2Pで仮想通貨を手数料無料で購入する

3. 法定通貨でビットコインを購入する

• ナビゲーションバー内で、「暗号資産を購入」＞「法定通貨の入金」の順に進み、「法定通貨の入金」ページに進みます。

• アカウントに入金する法定通貨（例：EUR）を選択します。

• 入金額を入力し、希望するEUR通貨の支払い方法として「銀行振込（SEPA）」を選択します。

• 注：銀行振込の方法は通貨ごとに異なります。手続きを進める前に、方法をご確認ください。

• 氏名やID番号などの支払いの詳細を入力してください。

• 「Bybitの利用規約とプライバシーポリシーを読み、同意します。」にチェックを入れます。その後に「続ける」をクリックします。

• 注：選択した決済方法によっては、銀行口座からアカウントに資金を直接入金したり、Bybitが対応するプロバイダーの中から決済ページで別の方法を選択したりできます。

• 注文ステータスを確認するには、「注文を確認」をクリックしてください。入金済みの資産を確認するには、「資産を確認」をクリックします。

取引を確定してプロセスを完了します。ウォレットのアカウント残高を確認し、アカウントの資金が足りている状態にしてください。

関連資料：Bybitで仮想通貨を購入する方法

すべてのビットコインがマイニングされた後、何が起きるのか

仮想通貨のエコシステムは絶えず進化しているため、全ビットコインのマイニング後に何が起きるか予想するのは困難です。その一方で、たとえ2,100万枚のビットコインすべてが市場に流通しても、ビットコインを巡る経済環境（ファンダメンタルズ）は不変でしょう。

たとえば、トレーダーとマイナーのインセンティブは、それぞれ異なります。マイナーは、ブロック報酬を獲得する代わりに、取引手数料から収益や利益を獲得できるでしょう。現実には、特定の人物や組織が多額のビットコインを保有しても、ビットコインのネットワークをコントロールすることは一切できません。そのため、マイニング後の未来を予想するのは、不可能に近いのです。

ビットコインはきわめて人気度の高い仮想通貨であり、希望する取引所で簡単に購入できます。ビットコインの価値がある程度変動しても、その希少性が足元の44,000ドル超の価格まで押し上げてきたのです。

この記事をお読みになったことで、ビットコインの最多保有者はだれで、どのような個人／組織が投資しているのか掴めたかと思います。早速、投資を進めてみてはいかがでしょうか。

ビットコインに関するよくある質問（FAQ）

• ビットコインの最多保有者はだれ？

ビットコインの生みの親であり、その正体がベールに包まれたサトシ・ナカモトです。現在、100万BTC超のビットコインを保有しているようです。

• ビットコインの億万長者は何人いるの？

およそ36,000人です。とはいえ、仮想通貨の変動性は高く、ビットコインを保管するアドレスは匿名性が高いため、正確な予想は困難です。

• ビットコインを最も保有している国は？

米国が最大の保有国です。ビットコイン保有者の数も世界最大で、実に4,600万人に及ぶ個人が仮想通貨に積極的に投資しています。

• ビットコインの合計供給量は？

ビットコインの最大供給量は2,100万枚に制限されており、2140年までに全ビットコインがマイニングされる見通しです。

#Bybit #TheCryptoArk