アバランチ(AVAX)現物ETF:機関投資家によるアバランチ(AVAX)へのアクセスが拡大
アバランチ(AVAX)は、2020年にローンチされた、仮想通貨(暗号資産)業界大手のイーサリアム仮想マシン(EVM)互換ブロックチェーンの1つです。そのネイティブトークンであるAVAXは、2025年3月25日現在、時価総額で16番目と、仮想通貨市場で上位の資産額を誇っています。
米国証券取引委員会(SEC)が2024年初めにビットコイン(BTC)現物上場投資信託(ETF)を承認し、2024年半ばにイーサリアム(ETH)現物ETFを承認した後、AVAXを含めた他の複数の著名アルトコインも現物ETFの販売権を求めて登録申請を行っています。
2025年3月、世界の大手資産運用会社の1つであるVanEckはSECに対し、新たに登録されたアバランチ現物ETFの認可を申請しました。この申請により、AVAXはXRP(XRP)、ライトコイン(LTC)、ソラナ(SOL)、ポルカドット(DOT)と並んで、現物ETFの承認を求めるアルトコインの1つとなりました。承認された場合、AVAX ETFはこのプロジェクトにとっては大きな通過点となり、仮想通貨の市場パフォーマンスに大きな影響を与える可能性があります。AVAXプロジェクトのチーム、支持者、VanEckはすべて、無事に承認されることを願っています。また、現在のAVAXのガチホ勢も、SECによるETF申請の承認を強く望んでいます。
仮想通貨コミュニティのその他大勢の人々もこの申請に注目していますが、この承認プロセスがスムーズに進むのか、それとも長期戦になるのかはまだ分かりません。SECはこれまでビットコインETFについて、時には曖昧な理由で承認を遅らせ、また時には正当な懸念を示すなど、承認手続きを数年にわたり引き延ばしてきました。
AVAXのETF承認についても同様の道筋をたどる可能性があります。一方でドナルド・トランプ米新政権は、仮想通貨に友好的との見方が多くなっています。特に最近、米国戦略的仮想通貨準備金の創設を検討していることが発表されたからです。AVAXはこの準備金に含まれる通貨ではないものの、トランプ新政権の総じて仮想通貨に友好的なスタンスを受けて、迅速で痛みを伴わない承認手続きを期待する声が高まっています。
この記事では、VanEckのAVAX現物ETF、その承認の可能性への影響、AVAXやアバランチブロックチェーン全般の未来にとってそれが何を意味するのかについて説明します。
この記事のポイント:
アバランチ現物ETFは、仮想通貨AVAXを裏付けとするETF商品であり、資産運用会社のVanEckが登録し、2025年3月中旬に米SECの承認を受けるために登録申請書が提出されました。
ETFが承認されると、証券取引所という規制対象の環境を通じて、機関投資家や個人投資家がAVAXに投資できるようになります。
アバランチ現物ETFとは?
アバランチ(AVAX)現物ETFは、資産運用会社VanEckが米国デラウェア州で登録したETF商品です。2025年3月25日現在、米国の主要金融規制当局であるSECが審査中です。承認された場合、ETFは規制対象である米国証券取引所で取引されます。このETFは仮想通貨AVAXを裏付け資産としており、MarketVector™の指数であるAvalanche Benchmark Rateの値動きに連動します。VanEckは2025年3月中旬に申請を提出しており、認可されれば市場初のアバランチ現物ETFとなります。
アバランチ現物ETFの仕組み
アバランチ現物ETFの認可によって、投資家は規制対象市場を通じてAVAXにアクセスできるようになります。他のETFと同様、AVAX ETFは株式市場で立会時間中または店頭(OTC)で取引することが可能になります。これにより、多くの投資家、特に規制上の障壁により以前は仮想通貨を購入できなかった機関投資家に投資機会が生まれます。
アバランチ現物ETFは、仮想通貨先物などのデリバティブ商品とは異なり、投資家にAVAXに対する直接的なエクスポージャーを提供します。ETFのもうひとつのメリットは、流動性がきわめて高く、規制対象取引所を通じて簡単に投資ができることです。また、投資家はブロックチェーンシステムでAVAXを購入、売却、保有する複雑さを回避することもできます。仮想通貨に馴染みのない多くの投資家にとって、ウォレットの設定やブロックチェーンの取り扱いは面倒なものです。AVAX ETFに投資すれば、その時点のETFの価値に基づいて、単純に法定通貨で売買できます。
理論的には、SECは現物償還方式(つまりETFのシェアがAVAXトークンと直接交換される)または現金償還方式(ETFのシェアが法定通貨で売買される)のオプションを承認する可能性があります。ただし、少なくとも承認後の最初の期間では、こうしたことが起こる可能性は低いと見られます。SECが承認した最初の仮想通貨ETF商品であるビットコイン現物ETFでさえ、今まで現金償還モデルをほぼ採用しています。そのため、仮想通貨AVAXの承認後の直接現物償還方式の採用は期待できません。
アバランチ現物ETFの現状
現在、SECが承認した、AVAXを裏付けとする現物ETFはありません。VanEckの申請が無事に承認されれば、市場初のアバランチの現物ETFになります。
現在のところ、SECはビットコイン現物ETFを承認していますが、初めての承認は2024年1月に発表され、イーサリアム現物ETFは、2024年半ばに認可されました。また、SOL、XRP、LTC、DOTなど他の複数のアルトコインもETFの承認を申請中です。AVAX ETFは、これらの申請の中で最新のものとなります。
また、現物ETFに先駆けて承認された仮想通貨先物ETFもあります。ビットコイン先物ETFの中で最初のETFであるProShares Bitcoin Strategy ETF(BITO)は、2021年10月に承認されました。これに対し、最初のイーサリアム先物ETFは、2年後の2023年10月に承認されました。しかし、SECに提出されたAVAX先物ETFの申請はこれまでにありません。したがって、承認された場合、VanEckのアバランチ現物ETFは市場初のAVAXを裏付けとするETFとなります。
アバランチETF申請による仮想通貨市場への直近の影響
VanEckがアバランチETFをSECに申請したニュースは、2025年3月14日に初めて明るみに出ました。一部の専門家は、このニュースがAVAXの価格にプラスの影響を与えるだろうと予測していたかもしれません。しかし、AVAXの価格はその後しばらく横ばいのまま推移しました。2025年3月24日に起きた直近のAVAXの価格上昇は、参加者が全会一致で政策金利を4.5%に据え置くことを決定した米連邦公開市場委員会(FOMC)会合を受けた楽観的な市場センチメントによるものと考えられます。この1週間、AVAXの値動きはビットコインや仮想通貨市場全般とほぼ同じ値動きとなっています。これは、投資家がニュースにそれほど反応していないことの表れであり、SECがこのETF申請の審査に時間をかけることを予想しているのかもしれません。
SECは、仮想通貨ETFの申請の審査を長引かせることで有名です。規制当局であるSECが申請について何か一つでも懸念を示せば、承認は数ヶ月から数年かかるでしょう。仮想通貨の話で面白いのは、SECがビットコイン現物ETFを承認するのに10年を要したという事実です。2013年、最初にこのETFの申請が提出されてから、2024年1月に初めて承認が下りたのです。当然ながら、これは仮想通貨がまだ金融資産として新興だった時代であり、今とはかなり異なる時代でした。
2025年の仮想通貨の状況はまったく違います。SECがすでに仮想通貨の現物ETFの承認手続きを確立していることを踏まえると、VanEckのAVAX現物ETFの申請が数年遅れるとは考えにくいでしょう。SECが仮想通貨の現物ETFを認可した実績があるため、この手続きははるかに迅速なものとなる可能性があります。
アバランチ現物ETF申請が承認された場合の影響
申請が承認されれば、機関投資家のAVAXへの関心に火をつける可能性があります。規制上の制約により、これらの機関投資家の多くはこれまでAVAXなどの仮想通貨への投資からは遠ざかっていました。アバランチ現物ETFの登場により、機関投資家は、証券取引所という規制対象の環境を通じてAVAXにアクセスできるようになります。こうした機関投資家による投資の流入は、AVAXの価格上昇につながる可能性があります。
この価格効果は保証されていないものの、歴史的にはこうしたETFの承認は仮想通貨の価格に大きな影響を与えてきました。たとえば、SECが2024年1月10日にビットコイン現物ETFを承認した際、BTCは46,600ドル前後で推移していました。その後、ビットコイン価格はこの承認を受けて急騰し、2ヶ月後に7万ドルの壁を突破しました。
AVAX現物ETFの承認は、テクノロジープラットフォームとしてのアバランチのブロックチェーンに対する機関投資家の関心をさらに高める可能性もあります。アバランチはすでにJPMorganやMastercardなどの有名金融機関と提携し、ブロックチェーンを基盤としたサービスを提供しています。このETFが承認されれば、アバランチのブロックチェーンと金融機関や他業界の企業とのさらなる提携や統合につながる可能性があります。
終わりに
アバランチ現物ETFが今後承認されると、仮想通貨ETFの展望が大きく変わるかもしれません。VanEckの申請が承認されれば、より小規模な通貨にとって、後発の仮想通貨ETFを申請しやすくなる可能性もあります。このように影響は広範囲に及ぶ可能性があります。通貨AVAXは、仮想通貨取引所のみでの取引に制限されることはなくなり、証券取引所のプラットフォームを通じて機関投資家の優位な領域に参入するため、価格が上昇する可能性もあります。
また、アバランチ現物ETFは、現在SECの承認を待っている他の複数のアルトコインベースのETFと同じ状況にあります。そして、このような大きな団体としてのETF申請は、米金融規制当局に一段と圧力をかけます。
SECがこれらすべてのETFを早期に承認しないという姿勢を取るのであれば、その判断を正当化するために、非常に納得のいく理由が求められるでしょう。仮想通貨市場が成熟し、ビットコインやイーサリアム現物ETFが過去に承認された環境では、そのような理由を見つけるのは難しいかもしれません。したがって、ほとんどのシグナルは、AVAXのETFが将来的にうまく承認される可能性を示しています。注目すべきは、SECがその重要な決断をいつ下すかです。
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