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Bybit(バイビット)|イーサリアム現物ETFを詳しく解説:今後の価格見通しは?

中級者向け
仮想通貨
13 серп 2024 р.

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2024年7月23日、ついにイーサリアム(ETH)現物ETFの取引が開始されました。

「イーサリアムって何?」「ビットコインとは何が違うの?」

「イーサリアムに投資しても大丈夫?」

仮想通貨(暗号資産)の中でもビットコイン(BTC)は非常に有名ですが、イーサリアム(ETH)の知名度はどの程度でしょうか。仮想通貨市場ではだれもが知る通貨ですが、世間一般での認知度はまだ途上なのかもしれません。

実は、イーサリアムには個性的な魅力が沢山詰まっています。この記事では、イーサリアムの特徴、歴史、魅力などの基礎知識に留まらず、イーサリアム現物ETFの仕組みや承認の背景、今後の価格予想までご案内します。

なお、イーサリアムはプラットフォームの名称であり、そのプラットフォームで使用される仮想通貨の正式名称は「イーサ」(Ether、単位:ETH)です。日本では、仮想通貨のイーサ(ETH)も「イーサリアム」と表記されることがあります。Bybitの日本語ウェブサイト内でも、わかりやすさを重視して、正式名称である「イーサ」ではなく「イーサリアム」と表記する場合があります。ご留意ください。

イーサリアムは「通貨」の枠を飛び越えて、Web3の世界に欠かせない存在です。

このBybit(バイビット)記事でイーサリアムの魅力的な世界について詳しく知りましょう。

Bybit(バイビット)でイーサリアム(ETH)を買う方法

1. イーサリアム(ETH)の価格推移:今後の見通しは?

このセクションではイーサリアムの価格推移、そして価格予想をご案内します。本記事は投資の助言ではなく、投資に際しては投資家様の責任で行っていただくようにお願い申し上げます。

価格推移①:過去1年間(2024年8月~2024年8月)

ETH/USDTチャート

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(出所:Bybit ETH/USDT

上記のチャートは、過去3年ほどのETH/USDTを示しています(2024年8月6日時点)。ETH/USDTとは、USDT建てのETH価格です。米ドル建てのイーサリアム価格とご理解いただいて、おおむね差し支えありません。USDT(テザー)は1 USDT = 1 USDを目指す仮想通貨であり、米ドル価格と非常に近似しています。

為替の影響を除くために、日本円建てではなく、米ドル建てで示ししています。ご承知のとおり、最近のドル円は値動きが激しく、1ドル160円まで円安が進んだかと思えば、日銀の利上げなどを契機にわずか数日で140円付近にまで円高が進んだりしています(2024年8月上旬)。

さて、上記チャートを見ると、2024年に入って以降は、3月にかけて価格が2倍になるほどの急激な上昇相場となりました。2024年1月初旬にはビットコイン現物ETFが承認され、仮想通貨市場が湧き上がっていた時期であり、株式市場も活況でした。

しかし、2024年3月には天井を付けて、その後は2,800~4,000ドルのボックス圏で推移していましたが、8月初旬に2,800ドルを割り込んでいます。

では、イーサリアム現物ETFが承認された5月23日前後の値動きはどうなったのでしょうか。上図では、チャート右下付近の6月の手前に縦線を引いています(5月23日)。少し拡大して、下図でご説明します。

価格推移②:イーサリアム現物ETF承認(2024年5月23日前後)

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5月23日、米SECはイーサリアム現物ETFの上場に関わる重要な届出書類(19b-4フォーム)を承認しました。その後、最終承認(S-1フォーム)を経て、7月23日に取引が開始されました。

上記のチャートをご覧ください。5月23日には既に高値圏にあり、急騰したのはその2~3日前です。この時期に何があったのでしょうか。

実は、イーサリアム現物ETFが承認されるしばらく前まで、市場では「承認されないだろう」との見方が主流でした。しかし、5月20日頃に事態は急変。ETFの発行予定者に対して「19b-4」の修正が求められたのです。

「19b-4」とは証券取引所がルールの変更案を米SEC(証券取引委員会)に通知するために提出するものであり、新たな種類のETFを上場させるために必要な書類です。その際、大半の発行者はステーキングに関する条項を除外しました。

以前からステーキングなどが原因で「米SECはイーサリアムをETFの対象となるコモディティ(商品)ではなく有価証券と見なしている」と懸念されていました。しかし、ステーキングが除外されたことで、イーサリアム現物ETF承認の可能性が急上昇。たった1日でイーサリアム価格が2割ほど急騰しました。

5月23日には既に価格は4,000ドルの手前まで上がっており、ローソク足のヒゲが上下に長く伸び、方向感に欠く展開となりました。ヒゲとは、色つきの領域から出た部分です。ローソク足の読み方について、詳しくはBybit記事「ローソク足とは?|ローソク足の仕組み・読み方・活用方法」をご覧ください。基本的なローソク足の読み方から、一般的なパターンまで詳しく解説しています。

「噂で買って、事実で売る」。イーサリアム現物ETF承認の噂が7月20日頃に急浮上したときに「買い」、23日に正式に承認の発表が出て「売る」。まさに格言どおりの展開でした。その後は全体的に弱含んでいます(2024年8月上旬時点)。

価格推移③:イーサリアム現物ETFの取引開始(2024年7月23日前後)

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上図は、7月23日の前後を強調しています。よく見ると、5月23日付近と少し似た傾向が見え隠れしています。7月23日の10日ほど前から上がり始め、7月23日付近で大きく下げました。

今後のイーサリアム価格の見通しは?

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(出所:Bybit ETH/USDT

上記のチャートは、過去4年ほどのイーサリアム価格を示しています。

一寸先は闇。2024年8月に入り、イーサリアム価格は急落しました。過去半年ほど2,800~4,000ドルのボックス圏で推移していましたが、2,800ドルを割り込んで年初の水準に押し戻されました。

一体何が起きているのでしょうか?米国では景気後退(リセッション)への懸念が強まっています。以前までのソフトランディング(軟着陸)期待が一転し、リスク性資産の売りが加速。市場の想定を上回る米国景気の弱含みや、2024年9月に予定されるSECの利下げでは間に合わないことへの懸念などが渦巻いています。

「米国がくしゃみをすれば、日本は風邪をひく」。8月初旬現在、国内株式市場の下げは、米国市場の比ではなく、歴史的な暴落に見舞われました。下げ幅はブラックマンデーを超え、8月5日に日経平均株価は前週末比4,451円(12%)安の3万1,458円で取引を終えました。その翌日には、一転して、前日比3,217円高の過去最大の上昇幅で取引を終えました。

まさにジェットコースター。この展開を一体だれが事前に予想できたでしょうか。仮想通貨と株式は別物ですが、どちらもリスク性資産であり、同じ方向に動く傾向があります。

今後のイーサリアム価格に影響を与える主な要因2つ

「落ちるナイフをつかむな」という格言があります。たしかに、どこまで下げるか見通せない状況で全力買いをすれば、資産を急速に失いかねません。とはいえ、全く何をしないことがベストなのかは疑問です。各人のリスク許容量にもよりますが、円高が進む中で仮想通貨を売却して日本円に替えることは得策ではなさそうです。テザー(USDT)と交換してリスク量を減らすことは一つの選択肢です。

ここでは中長期目線でイーサリアム価格に大きな影響を与え得る要因を2つご説明します。

要因①:現物ETF取引に伴うイーサリアムへの新たな買い需要

イーサリアム現物ETFの取引が開始されたことで、今までイーサリアムを購入してこなかった機関投資家が市場に入ってきます。以前まではウォレットを用意して管理するなどの方法に限定されていました。しかし今後は、証券取引所で売買されているETFを購入するだけで、証券口座内で簡単にイーサリアムを保有できます。

機関の買い注文は個人の比ではない規模であり、相場を大きく押し上げる力があります。なお、7月23日に取引が開始されたからと言って、即座に大量の買い注文が入るわけではありません。機関投資家はフィデューシャリー・デューティー(受託者責任)を負っており、仮想通貨を購入対象とするには社内の厳格な審査を通過する必要があります。その審査には数か月を要する場合も多く、今後じわじわと買い注文が入ってくる展開が予想されます。

要因②:世界株式市場の動向

<実質FFレート(米国の実質金利)>

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(出所:Federal Funds Effective Rate

仮想通貨はリスク性資産であるため、仮想通貨市場と株式市場には高い相関関係が見られます。2024年8月に入り、米国株式市場は冴えない展開が続いています。また、日本でも「①米国景気の減速懸念」と「②日米金利差の縮小」が大きな懸念材料となり、日経平均株価も大きく弱含んでいます。世界的に投資家センチメントは弱含んでいますが、希望もあります。それは米FRBの利下げ余地です。

上図は米国の実質FFレートの推移です。簡単に説明すると、米国の金利だとお考えください。8月初旬現在、米FRB(連邦準備制度理事会)は金利の誘導目標を5.25~5.5%としています。金利を上げれば借入コストが増えるので景気は抑制されます。一方、金利を下げれば消費が活発になるので景気は刺激されます。金利が低ければ、手の届かなかった一軒家を住宅ローンで買いやすくなりますね。

目下、米国では2024年9月に利下げの可能性が強まっています。仮に下げ幅が0.25%でなく0.5%であれば、大きな効果が見込まれます。過去の金利水準を見れば、金利を下げて景気を刺激する余地は十分に残されています。米国が段階的に金利を引き下げることで株式市場が落ち着きを取り戻し、仮想通貨市場も息を吹き返す可能性があります。

後から振り返れば「あの時が大きな買い場だったな」と思う展開もあり得ます。後述しますが、イーサリアムには独自の魅力が詰まっています。足元ではもう一段下がる可能性もあり、大きな額の買いは入れづらいですが、上げ下げを繰り返しながらも、いずれは2021年11月に付けた4,800ドル台を大きく更新していくのではないでしょうか。

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2. イーサリアムとは?

イーサリアム(ETH)について説明すると、スマートコントラクトやDAppsなど、ビットコインでは目にしない専門用語が登場します。全てを正確に理解する必要はないので、ご安心ください。実は、これらの用語は、ビットコインにはないイーサリアムの優れた機能と深く関わっています。本セクションでは、イーサリアムの歴史や特徴をご説明します。

<イーサリアム公式ウェブサイト>

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(出所:イーサリアム財団の公式ウェブサイト

イーサリアムは、ブロックチェーン技術を用いた分散型の仮想通貨であり、2013年にロシア系カナダ人のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏によって考案されました。

現在の時価総額は約45兆円(2024年8月初旬)で、ビットコインに次ぐ第2位の地位を誇ります。通貨としての役割にとどまらず、スマートコントラクトを活用したDApps(分散型アプリケーション)構築のプラットフォームとしても非常に評価が高く、今もなお仮想通貨の世界に変革をもたらしています。

ブテリン氏は19歳でイーサリアムを考案し、その後も最前線で開発を主導しています。SNSなどを通じた発言も多く、仮想通貨業界で大きな影響力を持っています。イーサリアムについては、そのブテリン氏が設立したイーサリアム財団の日本語版ウェブサイトが充実しています。多言語に翻訳されており、日本語版は99%が翻訳済み。

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イーサリアムはユニークな特徴を兼ね備えており、Web3時代の開発基盤になっています。イーサリアムの特徴を知れば、「なぜイーサリアムが選ばれ続けているのか」も見えてきます。

イーサリアムのプラットフォーム上で各種アプリケーションの開発が続く限り、イーサリアムの地位は盤石です。ここでは、イーサリアムの特徴を3つご紹介します。

特徴①:スマートコントラクト

スマートコントラクトはプログラム可能な契約であり、イーサリアムブロックチェーン上で動作します。「契約」と聞くと法律のような硬いイメージを持ちがちですが、シンプルに考えて大丈夫です。たとえば、自動販売機でお金を入れてボタンを押すと、飲料水が出てきます。このような仕組みも契約と考えられます。

契約の実行条件と内容を事前にプログラミングしておくと、条件が満たされた時に自動的に契約が実行され、その結果がブロックチェーンに記録されます。契約は完全に自動化され、人が介在することなく、透明かつ信頼性の高い方法で確実に実行されます。

スマートコントラクトは、DApps(分散型アプリケーション)DeFi(分散型金融)を支える中核的な存在であり、ブロックチェーン技術の可能性を大きく広げています。オンライン上のさまざまな取引を自動化すれば、人手不足の時代に効率性を劇的に向上させる切り札となり得ます。

特徴②:DAppsのプラットフォーム

「プラットフォーマーはいつの時代も強く、儲かっている」。Web2時代は、GoogleやAppleなどのGAFAMが我が世の春を謳歌しています。Web3時代に入ると、草の根でお互いにデータ処理を検証するためのプラットフォームが登場します。

イーサリアムはWeb3時代のスマートコントラクトに対応する世界最大のプラットフォーム(基盤)であり、さまざまなサービスの開発に活用されています。イーサリアムのスマートコントラクト機能を使えば、特定の管理者を配置する必要がなく、効率的で透明性の高い分散型アプリケーション(DApps)を作れます

たとえば、イーサリアムのブロックチェーンを使って、オリジナルの仮想通貨も発行できます。ブロックチェーンをゼロから構築する必要はなく、イーサリアムのブロックチェーンを借りるような形で仮想通貨(トークン)を作れるので、だれでも比較的簡単に発行できます。

事実、時価総額の大きい仮想通貨の中でもイーサリアムを基盤とする通貨は比較的多く、柴犬コイン(1兆2,000億円)やチェーンリンク(1兆円)、DAI(8,000億円)などもその一例です(2024年8月初旬時点)。他の仮想通貨の基盤として採用されている事実が技術的な優位性を物語っています。

そのほか、NFT(非代替性資産)やDeFi(分散型金融)、NFTゲーム、自動決済型の保険契約なども開発可能です。今後もイーサリアム上でさまざまなサービスが花開くことでしょう。

特徴③:PoSコンセンサスメカニズム

イーサリアムは、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)というコンセンサスアルゴリズムを採用しています。コンセンサスアルゴリズムとは、端的に言えば、取引データの記録方法です。以前は、ビットコインと同じPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用していましたが、大幅な機能向上を目的に、2022年9月15日に完了した大型アップデート「The Merge」でPoSに移行し、ステーキングが可能になりました。The Mergeを機に、「イーサリアム2.0」と呼ばれるようにもなりました。

ブロックチェーンは分散型台帳とも呼ばれるとおり、取引の記録がネットワーク参加者(ノード)の間で分散管理されています。分散管理されているデータベースが一貫性を保つためには、取引データを記録する際に、その取引が正しいかどうかを参加者同士で検証して合意する必要があります。コンセンサスアルゴリズムは、この取引の検証と合意形成の方法を規定するアルゴリズムで、取引を記録(ブロックを生成)する権利の割り当て方や手順について定めています。

PoWは、ネットワーク参加者が競って暗号を解き(マイニング)、最初に解いた参加者にブロック生成(取引の記録)の権利とその対価(マイニング報酬)が与えられる仕組みです。一方、PoSでは、仮想通貨を預け入れ(ステーキング)、その仮想通貨の数量や預入期間に応じて取引を記録する権利と報酬(ステーキング報酬)が与えられる仕組みのため、より効率的で、地球に優しい仕組みです。

Bybitでビットコイン(BTC)を買う方法

3. イーサリアム現物ETFとは?

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2024年1月にはビットコイン現物ETFが、2024年5月にはイーサリアム現物ETFが承認されました。ETF(上場投資信託)とETH(イーサリアム)は一文字違いですが、中身は全く異なります。このセクションで理解を深めておきましょう。

そもそもETFとは?

ETFとは、上場投資信託(Exchange-Traded Fund)の略称です。Exchange-Tradedは「証券取引所で取引されている(上場している)」Fundは「投資信託」の意味です。

「証券取引所」:どこで買える?

イーサリアム現物ETFを承認したのは、米国SEC(証券取引委員会)であり、2024年7月23日に米国の証券取引所で取引が開始されました。複数のファンドがイーサリアム現物ETFのファンドを設定しており、その中から選択して購入します。

残念ながら、日本の証券取引所では、ビットコインをはじめ、仮想通貨ETFは未承認です。おそらく国内取引所での承認は現行法では難しく、法整備などを進める必要がありそうです。

「上場している投資信託」:ETFと投資信託は何が違う?

ETFは投資信託の一種なので、特定の指数(日経平均やS&P 500)などの動きに連動するインデックス型と、指数とは連動しないアクティブ型の2種類があるなどの特徴は同じです。イーサリアム現物ETFは、イーサリアム価格(ETH)に連動するインデックス型なので、イーサリアム価格と連動した値動きをします。

先ほど、ETFとは「証券取引所に上場している投資信託」と説明しましたが、一般の投資信託との大きな違いは、証券取引所においてリアルタイムの価格で取引できる点です。

一方、投資信託はリアルタイムで売買できません。1日1回の頻度で算出される基準価額に基づいて販売会社に対して解約を請求する仕組みになっており、場合によってはリアルタイムよりも不利な金額で解約するケースもあります。

今までのイーサリアム購入とイーサリアム現物ETFは何が違うの?

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相違点①:イーサリアムを直接保有 OR 間接保有

Bybitなどの仮想通貨取引所でイーサリアム(ETH)を購入すれば、お客様が直接保有することになります。買ったイーサリアムをどのように取り扱うかは自由です。ウォレットに保管したままにすることも、ステーキングで報酬を貯めることも、イーサリアムを貸し出して利息を得ることも、全てお客様の自由です。

一方、イーサリアム現物ETFでは、ブラックロックやフィデリティなどの世界的ファンドなどがお客様から集めた資金でイーサリアム(ETH)を購入・保管します。ファンド経由で間接的にイーサリアムを保有する仕組みが採用されます。

なお、前述のとおり、日本国内ではイーサリアム現物ETFを購入できないため、国内の皆さまは今までどおり、Bybitなどでイーサリアムを直接保有することになります。

相違点②:ステーキング可能 OR 不可能

Bybitなどの仮想通貨取引所でイーサリアム(ETH)を購入すれば、ステーキングを行って報酬を獲得することも可能です。「①イーサリアム価格の上昇」と「②ステーキング報酬」の両方を狙えます。イーサリアム価格は上下に変動しますが、ステーキング報酬は常にプラスです。

一方、イーサリアム現物ETFを購入しても、ステーキング報酬を獲得できません。なぜなら、同ETFはステーキング機能が除外されているからです。そのため、「①イーサリアム価格の上昇」のみを狙います。これは大いに不利ですね。

その背景として、当初、イーサリアム現物ETFはステーキング機能を備えたETFの上場が予定されていました。しかし、米SECから修正を求められる形で、各ファンドはステーキング機能を除外する形で上場を申請した経緯があります。おそらく米SECは、ステーキング機能が資産を増幅する特性を問題視し、「商品」ではなく「有価証券」として見なさずに済むように、除外を要請したのでしょう。

上記の相違点2つでご説明のとおり、皆さまは今までどおりBybitでイーサリアムを購入すれば良いだけです。今後は大口投資家の購入も予想されています。

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4. イーサリアムの魅力

イーサリアムは単なる「通貨」の枠を飛び越えた存在であり、Web3の未来が詰まっています。Web3とは「ブロックチェーン技術を活用した分散型の新しいインターネット」のこと。

Web3には今までの取引慣行を一新する可能性が秘められており、その多くがイーサリアムを基盤に開発されています。このセクションでは、イーサリアムの魅力を3つに絞ってご案内します。そのどれもがイーサリアム価格にプラスに働いています。

魅力①:幅広い用途(NFTアート、NFTゲーム、DeFiなど)

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イーサリアム(ETH)には、数え切れないほどの用途があります。NFTとは、代替性トークン(Non-fungible Token)の略で、唯一無二の「一点もの」という意味。従来、デジタルデータはコピーや改ざんが容易であるため、「一点もの」という概念が成立しませんでした。

しかし、NFT技術の確立に伴い、世界に一つだけのデジタル資産を作り出せる時代が到来し、NFTアートなどの世界が拡大しています。その基盤にイーサリアムが使われています。

NFTはアートに留まらず、ゲームの世界でも花開き、無数のNFTゲームが登場しています。詳しくは、Bybit記事「Bybit(バイビット)|NFT(Web3)ゲームのおすすめ10選<海外・国内編>」をご覧ください。ゲーム内のNFTアイテムを保有したり、メタバース空間内に自分だけのコンテンツを作ったり、大人が夢中になって楽しめます。NFTゲーム内の通貨としてETH(イーサ)が最も幅広く採用されています。

また、DeFiとは、分散型金融(Decentralized Finance)の略語であり、金融機関などの管理者を介さずに利用者同士が自由に取引できる次世代型の金融サービスです。送金目的では仮想通貨XRP(リップル/エックスアールピー)に軍配が上がりますが、ETH(イーサ)はスマートコントラクトを活用した自動決済の面で優れています。

たとえば、保険の申し込みに関して、あらかじめ支払いのプロセスを決めておけば、旅先で航空機が欠航してもタイムリーに保険金を請求できます。今までは紙ベースで人間が処理していましたが、手続きの自動化に伴って迅速な支払いが期待できます。

NFT(非代替性トークン)、NFTゲーム、DeFi(分散型金融)、自動決済型の保険契約など、プラットフォームとしてのイーサリアムの活用範囲は今後もさらに広がるでしょう。また、サービスの利用時には、手数料(ガス代)としてETH(イーサ)が必要になります。このような背景から、今後もイーサ需要が見込めそうです。

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魅力②:継続的な改良(大規模アップグレード)

何か新しいものを創るとき、最初から完全なものを創れるわけではありません。たとえば、Microsoft社のWindows。Windows 1.0が世に出たのは1985年に遡りますが、最新版はWindows 11。数年ごとに大幅なアップグレードを繰り返し、改良が重ねられています。

同様に、イーサリアムの歴史は、改良の歴史でもあります。2013年にロシア系カナダ人のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が考案し、2015年に世に登場して以降、毎年のように改良が繰り返されてきました。

ビットコインとの大きな違いは、考案者の存在です。ビットコインは匿名の「サトシ・ナカモト」が考案しましたが、消息は不明。一方、イーサリアムはブテリン氏が生みの親であり、同氏が率いるイーサリアム財団が継続的に改良しています。

ここ数年の大規模アップグレードと言えば、2022年のThe Merge(マージ)でしょう。The Mergeを機に、「イーサリアム2.0」と呼ばれるようになったほど。以前まではビットコイン(BTC)と同じPoW(プルーフ・オブ・ワーク)方式を採用していましたが、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)方式へ変更しました。

そのメリットとして、①消費電力の劇的な低下(環境に優しい)、②セキュリティの向上、③スケーラビリティの向上、④ETHの供給減に伴うETH価格の安定・上昇、⑤ステーキングの導入などが挙げられます。

もしMicrosoft社がWindows 1.0のまま改良していなければ・・・。とっくの昔に市場から淘汰されていたでしょう。イーサリアムは考案者らが主導する形で機能が継続的に改善されており、今後の仮想通貨としての価値向上も期待されています。

魅力③:ステーキングの選択肢が広い:ETH 2.0流動性ステーキング

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先述のとおり、イーサリアムは、2022年に大規模アップグレードの一環としてPoS(プルーフ・オブ・ステーク)へ移行しました。そのおかげで、ステーキングの選択肢も広がりました。

ステーキングとは仮想通貨を預け入れて、報酬を得る仕組みです。仮想通貨の価格は毎日変動しますが、ステーキングであれば預け入れるだけで確実に報酬を受け取れます。

日銀の利上げに伴って「金利のある世界」になりましたが、銀行の定期預金は利回りが1%に遠く及びません。ETH 2.0流動性ステーキングなら、はるかに高い年換算利回り(APY)を狙えます。

ETH 2.0流動性ステーキングについては、Bybit記事「【初心者も安心】ETH 2.0流動性ステーキングの始め方|利率は最大7%(年換算)」をご覧ください。利回りを毎日受け取れるのは嬉しいですね。

ご存じのとおり、仮想通貨の価格は大きく変動します。一本調子で上がり続けてくれればありがたいですが、上がったり下がったりするのが相場。下げ相場でも、ステーキング報酬が毎日入ってくれば、心の余裕も出てくるのではないでしょうか。

BybitでETH 2.0流動性ステーキングを申し込む

5. Bybitでイーサリアム(ETH)を買う方法

それでは実際にBybitでイーサリアム(ETH)を購入してみましょう。

A)ワンクリック購入(クレジットカードで購入)

「ワンクリック購入」なら、ネットショッピング感覚で簡単にイーサリアム(ETH)を購入できます。

現在、ワンクリック購入はVISA、MasterCard、JCB、Google Pay、Apple Payに対応していますが、一部のカードでは利用できない場合もあります。注文に失敗しても、お客様の口座から代金が引き落とされることはありませんのでご安心ください。最新の対応ブランドや手数料については、手順の途中で画面に表示されるリストや、「FAQ - 銀行カード決済について」でご確認ください。

クレジットカードが利用できない場合、Apple PayやGoogle Payも有力な選択肢です。スマホ片手にサクサク進みます。スマホの有料アプリに課金する感覚でイーサリアムを購入できます。Apple PayならPC画面からも購入できて便利ですね。

手順1:

Bybitウェブサイトにログイン後、ナビゲーションバーの「暗号資産を購入」「ワンクリック購入」の順にクリックします。

Bybitアプリで購入する場合は、「Bybitで銀行カードを使って仮想通貨を購入する方法」の「アプリの場合」をご覧ください。

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手順2:

「ワンクリック購入」画面の「支払い」欄で「JPY」(日本円)、「受取」欄で「ETH」(イーサリアム)を選び、注文金額を入力します。

注文金額は「支払い」欄に日本円で入力するか、「受取」欄にイーサリアム建てで入力するかのいずれの方法でも可能です。1 ETH未満の端数でも購入可能です。

初回はクレジットカードの登録が必要です。「決済方法」「Bank Card」を選択し、「カードを追加」ボタンをクリックします。

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手順3:

「カード詳細情報」画面でカード情報を入力し、個人情報の取り扱いに同意して「続行」ボタンをクリックします。1度登録してしまえば、次回からは1~2分で購入できます。

画面右側に表示される推奨カードや現在ご利用いただけないカードのリストも参考にしてください。クレジットカード決済に失敗してもお客様の口座から代金が引き落とされることはありませんので、ご安心ください。

請求先住所の入力や追加書類を求められる場合、あるいはクレジットカード会社側の認証プロセスに進む場合もあります。表示された画面の案内に従ってください。

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手順4:クレジットカードの追加が完了すると、決済内容の確認画面が表示されます。内容を確認して「確認」ボタンをクリックするとカード決済が行われます。

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ついにイーサリアムを購入できました!ナビゲーションバー右上の「資産」「資金調達」から「資産調達アカウント」ページに移動し、画面右上の「履歴」ボタンで購入履歴を確認できます。

操作に迷ったら、「Bybitで銀行カードを使って仮想通貨を購入する方法をご覧ください。カードでのお支払いに問題が生じた場合は、「トラブルシューティング:支払いができない」でご確認いただくか、Apple PayやGoogle Payなどもお試しください。

B)ワンクリック購入以外の方法で購入する

Bybitでは、クレジットカードを使ったワンクリック購入以外にも、さまざまな方法で仮想通貨を購入できます。ワンクリック購入に比べると手順やルールが少し複雑になりますが、レートや手数料、決済方法の種類など、選択肢も広がります。目的やニーズ、習熟度に合わせてご利用ください。

<主な購入方法>

ワンクリック購入

P2P取引

銀行振込

仮想通貨を入金

方法

クレジットカードで仮想通貨を購入

ユーザー同士で仮想通貨を直接取引(BTC、ETH、USDC、USDT)

銀行振込(E-check経由)で仮想通貨(USDT)を購入

外部から入金した仮想通貨で仮想通貨を購入

決済

クレジット/デビットカード

銀行振込、Line Pay、PayPay、コンビニ払いなど

国内銀行振込

アカウントに入金した仮想通貨

利便性

手数料

約定価格の2.7~5%(最大)

入金手数料無料*

入金手数料無料*

入金手数料無料*

対象者

初心者

利便性やスピード重視の方

コスト重視の方

利用したい決済方法がある方

コスト重視の方

国内銀行振込を利用したい方

すでに他で仮想通貨をお持ちの方

* 送金元や決済会社の側で出金手数料や振込手数料などが発生する場合があります。

この他に、現在日本円の対応はありませんが、法定通貨をアカウントに入金して仮想通貨を購入する方法もあります。対応する法定通貨の種類や詳しい手順は「Bybitで法定通貨を入金する方法」をご覧ください。

Bybitでイーサリアム(ETH)を買う

6. なぜイーサリアム現物ETFは事前の市場予想を覆して承認されたのか?

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米証券取引委員会(SEC)が5月23日にイーサリアム現物ETFを承認(19b-4フォーム)し、S-1フォームの最終承認を経て、7月23日に米国の複数の証券取引所で取引が始まりました。仮想通貨の現物ETFは米国ではビットコインに次ぐ2例目。初日の売買代金合計は10億ドルを超えました。

5月23日に米SECの判断が出る数日前まで、市場は「イーサリアム現物ETFは承認されないだろう」と見ていました。しかし、5月20日頃に事態は急転。5月20日にSECが申請書類の一つである19b-4を早めに修正するよう発行企業に求めたとの報道が市場を駆け回ります。もし却下するのなら、修正する必要はないため、承認に向けた動きだと市場は湧き上がりました。

イーサリアム現物ETFの承認には、下記をはじめ、さまざまな力学が働いたと推察されます。

理由①:米国政権からの圧力(米国の大統領選)

2024年11月には米国で4年に1回の大統領選が実施されます。当時は民主党のバイデン大統領は再選を狙っていました(現在はカマラ・ハリス副大統領が民主党の大統領候補)。そこに立ちはだかったのが共和党のトランプ元大統領。

バイデン政権では仮想通貨に懐疑的な見方も一部で見られましたが、トランプ元大統領は親・仮想通貨。事実、主要政党の大統領候補として初めて仮想通貨による寄付を受け付けたほどです。

アメリカでは18~29歳の男性の約4割が仮想通貨を利用したことがあるとの調査結果が出ています。また、年齢や性別を問わず、仮想通貨の保有者は増えており、仮想通貨支持層からの票も取り込みたいはずです。

ハーバード大学CAPS/ハリスの5月の世論調査によれば、二者択一の場合に、トランプ氏はバイデン氏を5ポイントリードしています。親仮想通貨のトランプ氏の躍進にバイデン陣営は相当焦ったのではないでしょうか。

憶測の域を出ませんが、バイデン政権から急に圧力がかかったとすれば、急転直下の逆転劇もつじつまが合います。

理由②ステーキングの除外

仮に現政権から急に圧力がかかっても、政府としては従来の見解を急には変えられません。そこで出てきた奇策が「ステーキングの除外」。今までステーキングが主な原因となり、イーサリアム現物ETF承認に暗雲がかかっていました。

2023年5月23日にイーサリアム現物ETFが承認される直前に、申請書に大きな修正が入りました。それは、ステーキングの除外です。米SECのゲンスラー委員長は一貫してビットコインをコモディティ(商品)と表現していますが、イーサリアムが同じくコモディティなのか証券なのか、正式な見解はいまだ示されていません。実は、米SECはステーキングで報酬を獲得する仕組みを証券取引と見なしている可能性があります。

「どうしてもイーサリアム現物ETFを承認したい。でもステーキング報酬のあるイーサリアムをコモディティとは認められない。それなら、ステーキングを除外すればいいではないか」。このような議論があったのかもしれません。

第三の現物ETFは何?:ソラナ(SOL)の可能性は?

<仮想通貨の時価総額ランキング>

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(出所:CoinMarketCap、2024年8月5日)

「ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)の次に現物ETFが承認される仮想通貨は何?」 

上表は仮想通貨の時価総額ランキングです。全仮想通貨の合計時価総額は約270兆円ですが、ビットコインが約150兆円、イーサリアムが約40兆円となり、2つの通貨だけで全体の2/3以上を占めています。

第三位以降はテザー(USDT)、BNB(BNB)、ソラナ(SOL)の順です。テザーがUSD 1 = 1 USDTを目指すステーブルコインである点、BNBが特定の仮想通貨取引所の通貨である点を加味して、第三の現物ETFとしてソラナ(SOL)が注目されています。

しかし、ソラナ(SOL)の時価総額は約8兆円であり、市場全体の時価総額の3%ほど。存在感に欠けています。米SEC(証券取引委員会)は、現物市場での価格と現物ETF価格との相関関係を重視し、市場で十分な流動性があることを前提にしている模様です。その点、ソラナは流動性の面でビットコインやイーサリアムに劣後しており、ソラナ先物ETFも存在していません。

したがって、市場では「ソラナ現物ETFの構想は時期尚早」との見方が強い模様です。ただし、仮想通貨に好意的なトランプ氏が大統領に就任すれば、状況が一転する可能性もあります。現物ETFに留まらず、トランプ氏の就任は仮想通貨市場にプラスに働くでしょう。今後の米大統領選にも注目したいところですね。

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7. イーサリアム現物ETFに関するよくある質問(FAQ)

Q1:日本でビットコインやイーサリアムの現物ETFは今後販売されますか?

A:日本国内で仮想通貨の現物ETFが販売されためには、法改正などの手続きが必要になる公算が高く、現時点での可能性は非常に低いでしょう。仮想通貨は投資信託及び投資法人に関する法律上の「特定資産」には該当しないとの見解が一般的であり、現行法のままでは実現性は非常に低い模様です。今までどおりBybitなどの仮想通貨取引所で仮想通貨を購入していけば良いと思われます。

Q2:イーサリアム(Ethereum)とイーサ(ETH)は同じものですか?

A:イーサリアムはプラットフォームの名称で、そのプラットフォームで使用される仮想通貨の正式名称は「イーサ」(Ether、単位:ETH)です。日本では、仮想通貨のイーサ(ETH)も「イーサリアム」と表記されることがあります。Bybitの日本語ウェブサイト内でも、わかりやすさを重視して、正式名称である「イーサ」ではなく「イーサリアム」と表記する場合がありますのでご留意ください。

8. まとめ

この記事では、イーサリアムの特徴、歴史、魅力などの基礎知識に留まらず、イーサリアム現物ETFの仕組みや承認の背景、さらには今後の価格予想までご案内しました。

仮想通貨の価格変動は激しく、時として思わぬ下げに見舞われる時期もあるでしょう。下げ無くして、上げも無し。後から振り返れば「大きな買い場だった」という場合も少なくありません。

この記事で説明してきたように、イーサリアムには、多様な用途や継続的な改良など、他の通貨にない魅力が詰まっています。Web3時代を切り拓く通貨と言っても過言ではないでしょう。

「イーサリアムを買う」は、輝かしい「Web3の未来を買う」につながっています。リスク管理を徹底しながら、仮想通貨の世界を楽しみましょう。

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