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カルダノ現物ETF:ADAのETF市場シェアを拡大

中級者向け
仮想通貨
2025年3月11日

Grayscale Investments(グレイスケール)は、カルダノ現物(ADA)上場投資信託(ETF)の申請を行いました。仮想通貨(暗号資産)に重点を置いた同社のポートフォリオを拡充する新たな試みとなります。申請は現在、米国証券取引委員会(SEC)の審査を受けています。この申請によって、ADAはメインストリームの金融市場で一躍脚光を浴びる可能性があります。カルダノの市場価格へのエクスポージャーを規制された形で提供することが約束され、成長著しい仮想通貨のエコシステムに、従来の投資家が参入するきっかけをもたらします。SECが申請の審査を行う中、投資家の楽観ムードは高まっており、すでにADAの価格は大幅に上昇しています。 

本記事では、今回の動きが、どのようにカルダノの将来を方向付け、分散型のイノベーションの世界と従来の金融市場を結びつけるか、ADAをペースの速いデジタルエコノミーにおけるキープレイヤーとして位置付けることができるかについて解説します。

この記事のポイント

  • カルダノ現物ETFの承認は、ADAがメインストリームの金融市場の仲間入りを果たす兆しを示しています。相場操縦や投資家保護に関するSECの懸念に対処しながら、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)がたどった道のりを踏襲する可能性があります。

  • Grayscaleの申請と政府機関の承認プロセスを受け、すでにADAの価格は上昇しています。機関投資家の信頼感と投資家の楽観ムードの高まりを反映していると言えます。

  • 承認されれば、資金を引き付け、流動性を高め、分散型アプリケーションのイノベーションを促し、ブロックチェーンの世界におけるカルダノの地位が確立され、カルダノの進化が加速する可能性があります。

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カルダノ現物ETFとは

カルダノ現物ETFは、カルダノ(ADA)トークンを直接保有し、市場価格に連動する投資商品です。投資家は、仮想通貨を直接購入して、管理する手間をかけず、Cardanoの価値を得ることができます

カルダノ現物ETFの仕組み

カルダノ現物ETFは、安全かつ規制されたフレームワークで、ADAの市場パフォーマンスを捉えるために、デリバティブや先物契約ではなく、裏付けとなる仮想通貨の現物を保有することで、カルダノ(ADA)に対する直接的なエクスポージャーが提供されます。この革新的な仕組みは、従来型の金融とデジタル資産のダイナミックなエコシステムを結びつけます。投資家が、デジタルウォレットを管理したり、仮想通貨取引の複雑さに煩わされたりすることなく、カルダノのポテンシャルを引き出せるようになる可能性があります。

ADAとETF

ADAはカルダノブロックチェーンのネイティブ通貨です。カルダノブロックチェーンは、主に分散型アプリケーション(DApp)やスマートコントラクトで使用される最大規模のネットワークの1つです。カルダノによって、開発者は安全でスケーラブルなブロックチェーンソリューションを構築できるようになります。ADAトークンは、スムーズなピアツーピア取引を実現し、ステーキングガバナンスを目的として、ネットワーク内で使用されます。

カルダノ現物ETFは信託として立ち上げられており、専任のカストディアン(保管機関)がADAトークンの安全な保管を保証します。たとえば、Grayscaleが申請したカルダノETFでは、Coinbase Custody Trust Company, LLCがデジタル資産を守る業務を行います。実績のある管理者(この場合、BNY Mellon Asset Servicing)が、ファンドの日々の運用を監督し、業界基準の遵守を徹底するため、バリュエーション、アカウンティング、規制上の報告などの重要な業務を取り扱います。

ETFの価値は、Coinbase、Crypto.com、Bitfinex、Krakenなどの定評ある仮想通貨取引所の価格を集計するインデックスを通じて、ADAの市場価格とほぼ連動しています。

米国証券取引委員会(SEC)による規制上の承認を得られれば、カルダノ現物ETFの株式は、NYSE Arcaなどの主要な証券取引所に上場することになります。上場すると、投資家は従来の証券口座から株式の売買が可能になり、なじみがあり、規制された手段で仮想通貨投資を行えるようになります。このETFは、厳格な規制当局による監視の下で運営され、透明性、セキュリティ、適用法の遵守を徹底して、投資家がカルダノの市場相場に関与するための効率的で安全な手段を実現する可能性があります。

カルダノ現物ETFの現状

2025年2月10日、Grayscale Investmentsは、カルダノ現物ETFを立ち上げ、ADAに対する規制されたエクスポージャーを投資家に提供することを目的として、米国証券取引委員会(SEC)に19b-4申請書を提出しました。SECは2025年2月24日、この申請を正式に受理し、パブリックコメントの期間を含む審査プロセスを開始しました。最初の決議のための審査期間は最大180日間で、必要に応じて延長が可能です。SECは、(相場操縦や投資家保護に対する懸念から)過去に慎重な対応を見せていました。ビットコインイーサリアム現物ETFの承認で注目された、SECの立場の変化から、より寛容な規制フレームワークに向けた動きがとられるとの見方もあります。(Polymarketのアナリストは、承認の可能性を64%と見込んでいます。)

Grayscaleの申請に対する市場の反応は驚くほど好意的です。ADAの価格は、発表から24時間で約14.38%上昇し、BTCとETHを上回りました。こうした上昇の動きは、カルダノが従来の金融市場の仲間入りを果たすという、このETFのポテンシャルへの確信の表れであると言えます。また、投資家の楽観的な見方と、機関投資家の関心の高まりを反映しています。

Grayscaleのカルダノ現物ETFに関しては、現在もSECの決定待ちですが、漸進的な規制措置と好意的な市場センチメントから、カルダノの将来が有望であることが見て取れます。こうした動きは、従来の金融システムと革新的なデジタル資産の世界との結びつきをますます強め、進化し続ける市場環境において、主要なブロックチェーン資産としてのADAの地位を確かなものにしています。

カルダノ現物ETF申請による仮想通貨市場への直近の影響

カルダノにフォーカスしたETFを立ち上げるためのGrayscaleのイニシアチブは、投資家の関心を強く引きつけており、ADAはビットコインやイーサリアムといった主要な仮想通貨をも上回る大幅な価格上昇を記録しています。こうした動きは、カルダノがメインストリームの金融商品の仲間入りを果たすことへの楽観ムードの高まりを反映しており、従来の投資フレームワーク内でデジタル資産が広く受け入れられていることの表れでもあります。

同時に、トランプ大統領が米国の戦略的仮想通貨準備金(仮想通貨の中でも、カルダノが対象となることは注目に値します)を立ち上げると宣言したことにより、ADAの価値はさらに押し上げられ、50%を超える上昇が報告されています。主要なデジタル資産を国の金融インフラに組み入れることを狙ったこの動きによって、カルダノの市場における重要性がお墨付きを得ることになります。 

ETFの申請と、戦略的仮想通貨準備金の計画に関する発表が相まって、相乗効果が生まれています。ETFの申請によって、ポジティブなセンチメントを高める下地が整えられる一方、政府のイニシアチブは投資家の信頼感を増幅させており、カルダノの価格は急上昇しています。 

カルダノ現物ETF申請が承認された場合の影響

カルダノ現物ETFがSECの承認を得れば、仮想通貨がメインストリームの金融市場の仲間入りを果たすうえで重要な局面を迎える可能性があります。ADAへのアクセスのしやすさ、流動性、正当性が高まるだけでなく、デジタル資産のエコシステムにおいて広く受容され、成長するきっかけにもなるでしょう。

  • アクセスのしやすさ向上と機関投資家による受容:カルダノ現物ETFは、規制された、簡単な方法で、デジタルウォレットを管理したり、仮想通貨取引の複雑さに煩わされたりすることなく、ADAへのエクスポージャーをとる手段を投資家に提供します。こうしたアクセスのしやすさは、規制の不確実性や保管のリスクを懸念しているかもしれない機関投資家など、さまざまな投資家を引きつける可能性があります。このようなETFの承認は、仮想通貨市場成熟の兆しを示し、ますます機関投資家に受け入れられるきっかけとなる可能性があります。

  • 市場流動性と価格:カルダノ現物ETFの導入により、取引高を増やし、カルダノを従来の金融システムにさらに深く取り入れることで、ADAの市場流動性が高まる可能性があります。このように流動性が高まれば、価格はさらに安定し、徐々にボラティリティが低下するかもしれません。一方で、ETF投資による資金が流入すれば、ADAの需要が押し上げられ、価格ダイナミクスに影響が及ぶ可能性もあります。

  • カルダノのエコシステム成長への影響:このような種類のETFを通じて投資が増加すれば、カルダノのエコシステムに多くのリソースと注目が集まり、DAppとスマートコントラクト機能のさらなる発展を促す可能性があります。資金が流入し、関心が集って、カルダノのネットワークにおけるイノベーションと拡大が加速し、他のブロックチェーンプラットフォームにおけるカルダノの競争力が高まるかもしれません。

  • 投資家の保護と信頼:カルダノETFが規制の対象となれば、保有資産の透明性や規制遵守の徹底といった、標準的な投資家保護対策が導入される可能性があります。このような保護対策によって、特にセキュリティや規制当局の監視を懸念して、仮想通貨市場への参入に慎重になっている投資家の信頼を高めることができます。

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終わりに

カルダノ現物ETFが承認される可能性があることから、ADAはビットコインとイーサリアムがたどった規制上のマイルストーンを踏襲し、メインストリームの正当な金融商品となるための重要な一歩を踏み出していると言えます。現在もSECの決定待ちですが、ADAの価格上昇や機関投資家の関心からうかがえるように、投資家の信頼感は高まっています。これは、カルダノが従来型の金融市場の仲間入りを果たすことへの楽観的な見方の表れです。承認されれば、アクセスのしやすさ、流動性、エコシステムの成長が促され、ADAは競争力のあるブロックチェーン資産として位置づけられるようになるでしょう。 

米国の戦略的仮想通貨準備金などに向けた幅広いイニシアチブと相まって、こうした動きは、規制された金融フレームワークと分散型のイノベーションが融合しつつある中で、カルダノの知名度の高まりを際立たせています。

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