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取引で成功するために知っておくべきローソク足の16パターン

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ローソク足
取引
15 Nov 2023

テクニカル分析は、さまざまな取引の指標やツールとして、トレンドの特定や反転の予測に役立ちます。テクニカル分析に加えて、価格変動を分析するすばらしい手法だと考えられているのが、ローソク足のチャートとパターンです。 

ご存じかもしれませんが、外国為替の通貨ペアや企業の株式であろうと、暗号資産であろうと、資産の過去の価格の推移を表示する方法はいくつもあります。最も広く普及しているのが、折れ線グラフ、棒グラフ、ローソク足チャートの3つです。トレーダーの大半はローソク足チャートを好んで利用します。それは、このチャートには、トレンドの反転や継続をある程度の確度で予想できる、いくつかのパターンが現れることがあるからです。

ローソク足パターンは資産価格の変動をローソク足チャート上に視覚的に示したもので、市場の特定の動きを確認したり予測したりするために使用されます。時がたつにつれて、トレーダーは、ローソク足チャート上に特定のパターンが価格変動に先立って出現したとき、価格が同じように変動することに気が付きました。そこで、これらのパターンを切り取って種々のカテゴリーに分類し、テクニカル分析ツールとして利用するようになりました。それでは、ローソク足とは一体どのようなものなのでしょうか?

この記事のポイント

  • ローソク足チャートとは、ある資産の過去の一定期間の価格変動を表示する手法です。

  • 最も有名なローソク足のパターンには、ハンマー、赤三兵(三人の白い兵士)、コマ足(スピニングトップ)などがあります。

ローソク足とは?

ローソク足チャートとは、ある資産の過去の価格の推移を表示する方法の1つです。ローソク足のそれぞれが、トレーダーの選択に応じて、特定の期間を表します。例えば、チャートの期間を1日に設定すると、各ローソク足は1日分の値動きを表します。 

研究者の間では、日本の米商人が最初にローソク足を考案したというのが定説になっています。その後、ローソク足の概念は、1991年に出版されたスティーブ・ニソンの著書Japanese Candlestick Charting Techniquesによって欧米に伝わり、広く利用されるようになりました。

ローソク足による価格分析を直感的に理解するために欠かせないローソク足の要素をいくつか見ていきましょう。

ローソク足の実体

ローソク足の実体は、ある資産の始値と終値を表しています。始値と終値の先端の位置は、ローソク足(つまり、価格)がある期間に強気なのか弱気なのかによって決まります。強気市場では、終値は始値よりも高くなり、弱気市場では逆になります。

ローソク足のヒゲ

通常、ローソク足のそれぞれに、ヒゲと呼ばれるものが2本付いていますが、必ず付いているとは限りません。ヒゲからは、一定期間の価格の高値と安値がわかります。上ヒゲは価格の最高値を、下ヒゲは最低値を示しています。ヒゲが1本しか表示されないこともあります。これは、見えない方のヒゲが始値または終値と重なり、実体の上端または下端と同じ横線上にあるからです。

実体の色

実体の色は、値動きの方向を表します。通常、実体が緑色(または白色)の場合は価格上昇を、赤色(または黒色)の場合は価格下落を示しています。大半のプラットフォームでは緑色と赤色が使用されています。したがって、実体が緑色であれば、その上端は終値を示しています。

ローソク足を使って取引するには?

ローソク足チャートは、ある資産の価格に関する情報を視覚的に表示する方法としては最も包括的なものだと言えます。仮想通貨取引にも、株式や為替の取引で使用されている、このチャート分析を取り入れられます。ローソク足チャートは、終値だけを表示する折れ線グラフとは異なり、上で説明したように、その構造から過去の価格について多くの情報を読み取れます。

ローソク足は時系列的に表示されるため、テクニカル分析の指標を使用しなくても、全般的なトレンドや、抵抗線と支持線を見極めるために活用できます。また、ローソク足チャートには、買い時や売り時を示すシグナルとなる特定のパターンが出現することがあります。ローソク足チャートの利用は、変動が激しく、詳細なテクニカル分析を要する仮想通貨取引に特に適しています。

ローソク足パターンのトップ16

ローソク足パターンには種々のものがありますが、最も普及しており、信頼性が高いものを紹介します。まず、強気パターンから説明します。これらは、下降トレンドの後に現れ、価格上昇に向けての相場反転の予兆となるものです。仮想通貨取引では、これらのパターンが出現した場合は通常、ロングポジションを取ります。

1. ハンマー

ハンマーと呼ばれるローソク足は、短い実体と長い下ヒゲで構成されます。その名称は、このパターンがハンマーをまっすぐに立てた形に似ていることに由来します。ハンマーは概して、下降トレンドの底で現れます。このパターンが示唆するのは、強気筋が一定期間売り圧力に抵抗し、価格を支えているという状況です。緑色と赤色のどちらのハンマーパターンもあり得ますが、緑色の場合は、赤色の場合よりも強い上昇トレンドの存在を示します。

2. 逆ハンマー

逆ハンマーは標準的なハンマーに類似していますが、上ヒゲがずっと長い一方で、下ヒゲは非常に短くなっています。このパターンは、買い圧力が増し、弱気筋の価格引き下げ攻勢が失敗したことを示唆しています。その結果、買い手がさらに勢いを増し、価格が押し上げられることになります。

3. 強気の包み線(ブリッシュ・エンガルフィング)

これまで説明した2つのパターンとは異なり、強気の包み線は2本のローソク足で構成されます。1本目の実体は赤色で短く、実体がもっと長い緑色のローソク足に包み込まれています。2本目のローソク足は、1本目の赤色のローソク足よりも低い場所に始点がありますが、買い圧力が増大し、下降トレンドが反転することを示唆しています。

4. 切り込み線

2本のローソク足で形成されるパターンには、他にも、切り込み線と呼ばれるものがあります。このパターンはサポートレベルの下降トレンドの底、または強気の値動きへの期待による買い控えが生じている期間に現れる傾向があります。このパターンでは、長い赤色のローソク足に続いて、長い緑色のローソク足が出現します。このパターンの特徴は、赤色のローソク足の終値と緑色のローソク足の始値の間に大きな差があることです。また、緑色のローソク足の終値が、前日の赤色のローソク足の実体の中心値よりも上になっている必要があります。緑色のローソク足の終値が始値よりもはるかに高いということは、買い手側の優勢を示しています。

5. 明けの明星(モーニングスター)

明けの明星のパターンは、ここまで説明してきたパターンに比べて複雑で、3本のローソク足(時系列順に、長い赤色のローソク足、実体の短いローソク足、長い緑色のローソク足)から構成されます。このパターンは、当初の売り圧力が弱まり、強気市場が形成されつつあることを示唆しています。

6. 赤三兵(三人の白い兵士)

3本のローソク足で構成されるパターンには、他にも、赤三兵と呼ばれるものがあります。これは、連続する3本の長い緑色のローソク足で、通常、ヒゲは非常に短くなっています。そして、連続する3本の緑色のローソク足がそれぞれ、前日の始値より高く寄り付き、終値より高い値で引けます。このパターンは、下降トレンドの後に出現する強固な強気シグナルだと考えられています。

次に、通常レジスタンスゾーンに出現する、上昇トレンドの反転の予兆となる弱気パターンについて説明します。これらのパターンが現れた場合、一般的に、トレーダーはロングポジションを決済するか、売り建玉/ショートで参入します。

7. 首吊り線(ハンギングマン)

首吊り線は、実体が短く、長い下ヒゲのついたローソク足で、緑色の場合も赤色の場合もあります。上昇トレンドの終了時に出現することが多く、かなりのセルオフが予想されることを示唆しています。強気の買い手は一時的に価格を押し上げられるかもしれませんが、その後、手に負えない状況になるでしょう。

8. 流れ星(シューティングスター)

流れ星は、逆ハンマーの反対です。これは、実体が短く、上側に長いヒゲが付いた赤色のローソク足です。通常、ローソク足の始値より少し高い水準で窓が空き、その日の高値を付けた後、始値よりすぐ下で引けます。実体がほぼ存在しないこともあります。

9. 弱気の包み線(ベアリッシュ・エンガルフィング)

弱気の包み線は強気の包み線の逆バージョンで、1本目のローソク足の実体は緑色で小さく、2本目の長い赤色のローソク足に完全に包み込まれています。このパターンは、上昇トレンドの頂点で現れる相場反転のサインです。2本目のローソク足が低くなるほど、売り手側の勢いが強くなります。

10. 宵の明星(イブニングスター)

宵の明星は3本のローソク足から成る独特のパターンです。長い緑色のローソク足と大きな赤色のローソク足の間に実体の短いローソク足が挟まれており、3本目の赤色のローソク足の終値は、1本目の緑色のローソク足の中心値より下になっています。このパターンは、通常、上昇トレンドのピークに現れ、相場反転の可能性を示唆します。

11. 黒三兵

黒三兵は、ヒゲが短いかほとんどない、長い赤色のローソク足が3本連続するパターンです。各ローソク足の始値は、前日のローソク足と比較的同じ水準ですが、終値は、日を追うごとに目に見えて低くなっていきます。これは強固な弱気シグナルだと考えられています。

12. かぶせ線

かぶせ線は切り込み線に類似していますが、その逆バージョンです。このパターンは2本のローソク足から成り、弱気相場への反転の予兆となります。パターンの特徴は、赤色のローソク足が前日の緑色のローソク足の実体よりも上で寄り付き、中心値よりも下で引けることです。このパターンは、市場で弱気筋が優勢になり、価格を押し下げていることを示唆しています。ローソク足のヒゲが短い場合は、強い下降トレンドの到来が予想されます。

トレンド反転の予兆となる強気パターンと弱気パターンに加えて、強気市場であれ、弱気市場であれ、中立的な、またはトレンドの継続を示すパターンもあります。 

例えば次のようなパターンです。

  • 同時線

  • コマ足(スピニングトップ)

  • 下げ三法

  • 上げ三法

13. 同時線

同時線の実体は極めて小さく、長いヒゲが付いています。通常はトレンドの継続を示唆するパターンだと考えられていますが、相場反転のシグナルである可能性もあるので、取引の際には注意する必要があります。解釈を誤らないようにするため、同時線が出現した後のローソク足をいくつか確認し、状況が明らかになってからポジションを取るべきでしょう。

14. コマ足(スピニングトップ)

同時線と同様、コマ足も実体の短いローソク足です。しかし、実体の上下に同じ長さのヒゲが付いています。このパターンもまた、方向性の定まらない状況を示しており、急騰や急落の後の落ち着いた状況や安定化に向かっている状態を示唆している可能性もあります。

15. 下げ三法

下げ三法は、5本のローソク足が独特な配列で並ぶパターンで、下降トレンドの継続を示します。1本目のローソク足は長い赤色の実体を持ち、その後に3本の短い緑色のローソク足が続き、最後の1本は長い赤色のローソク足です。3本の短い緑色のローソク足はすべて、弱気を意味する赤色のローソク足に覆われており、強気筋に下降トレンドを反転させるだけの勢いがないことを示しています。

16. 上げ三法

上げ三法は下げ三法の逆で、市場が上昇トレンドにある時に出現します。このパターンでは、1本目のローソク足が長い緑色で、その後に3本の短い赤色のローソク足が続き、最後の1本は長い緑色です。

ローソク足チャートを読み取るには?

ローソク足チャートには過去の価格データに関する多くの情報が含まれており、いくらか練習すれば、簡単に読み取れるようになります。ここまで説明してきたローソク足パターンの他にも、特定の形状を持つ複数のローソク足から成るチャートパターンがあります。例えば、ダブルトップとダブルボトム、フラッグやペナントなどです。

熟練したトレーダーでも初心者でも、トレンド全般を視覚的に検討することで、ローソク足チャートを読み取れます。多くの場合、視覚的に観察することで、特にレジスタンスレベルおよびサポートレベルで、ローソク足とその形状の特定のパターンを識別する際に十分に役立つ洞察力を得られます。

ローソク足チャートの一般的な用語

以下では、取引の際に何度でも確認していただきたい、ローソク足チャートに関する用語について説明します。

  • 新出パターン– まだ形成されていないが、形成が進行中のローソク足パターン

  • 完了パターン – 強気または弱気のシグナルだと考えられる、形成が完了したパターン

  • 始値 – ローソク足の期間が始まった時の価格

  • 終値 – ローソク足の期間が終了した時の価格

  • 高値 – 1本のローソク足の期間中の最高価格

  • 安値 – 1本のローソクの期間中の最低価格

ローソク足パターンを利用するメリット

ローソク足パターンを利用することで、今後予想される市場の潜在的な動きをより明確に予想できるようになります。言い換えれば、これらのパターンは、トレーダーがロングポジションやショートポジションを立てる時期、あるいはマーケットへの参入や撤退の時期を決定する際のシグナルの役割を果たします。例えば、スイングトレーダーは、ローソク足チャートをスイングトレード指標として、反転や取引パターンの続行を判断するために利用できます。

トレーダーはローソク足チャートとそのパターンを、リアルタイムでトレンドを見極め、モメンタムを把握し、現在の市場センチメントを理解するために活用できます。

ローソク足パターンを早く記憶するには?

ローソク足パターンをすばやく識別するには、チャートを観察し、少量の資金で取引してみて、パターンに習熟する必要があります。スタートとして最適なのは、個々のローソク足の形状をハイライトし、2本のローソク足で構成されるパターンに分解することです。

1つのパターンから始め、相場の変動期でも容易に識別できると確信できるまで、十分に習熟することをお勧めします。

終わりに

ローソク足パターンは、仮想通貨取引においても、外国為替取引や株式市場と同様に効果的に利用できます。したがって、デイトレーダーを含むすべての仮想通貨トレーダーが自在に使えるようになるのが望ましいでしょう。

ローソク足パターンは、個々の取引において重要なシグナルになる可能性があるものの、どの程度信頼できるかを確認するため、テクニカル分析指標と組み合わせて使用することをお勧めします。

よくある質問

ローソク足パターンを使って市場のターニングポイントを予測することはできますか?

はい。一部のローソク足パターンは、トレンドの反転を正確に予測するために用いられます。しかし、常に100%の成功を保証できるわけではありません。

ローソク足チャートと棒グラフは異なるものですか?

はい。ローソク足チャートと棒グラフは異なるものですが、同じ分量の価格データを表示するため、共通点もいくつかあります。しかし、ローソク足チャートの方がわかりやすいというのが、大半のトレーダーの見解です。 

プロトレーダーのようにローソク足パターンを使ってみましょう。

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