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Bybit UTAを使いこなそう:担保資産のカスタマイズ方法

中級者向け
Bybit UTA
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Bybit統合取引アカウント(UTA)は、その柔軟なカスタマイズ機能とアクセスのしやすさから、多くのお客様から高い評価を受けています。UTAをご利用になると、アカウントを切り替えることなく、取引とクロス担保証拠金を組み合わせることができます。ほとんどの投資家は、資本効率の最適化のためにUTAを選択しています。 

このガイドでは、新たに追加された担保資産のカスタマイズ機能を取り上げ、この機能を使用する際の一般的な落とし穴を避けるためのヒントとコツを学びます。

この記事のポイント:

  • Bybit UTAは複数のアカウントを切り替える手間を省き、投資家の資金効率を高めることができます。

  • すべての資産が1つのアカウントに統合されるため、異なる商品からの未実現損益を互いに相殺するために使用することができます。

  • Bybit UTAのカスタム担保資産機能は、選択した資産の担保設定に基づき、戦略的に強制決済リスクを管理することで、資本効率の向上を実現します。

Bybit UTAとは?

Bybit統合取引アカウント(UTA)は、多通貨取引機能へのアクセスを提供し、複数のアカウントを切り替えることなく、資産と担保資産を組み合わせてカスタマイズする強力な機能を提供します。 

Bybit UTAを利用することで、クロスマージンポートフォリオマージンモードを利用し、資産を売却することなく、対応する証拠金資産を担保として他の資産の証拠金契約を取引することができます。同時に、その未実現利益は、新しいポジションを建てるための証拠金として使用することができます。UTAの証拠金は、ポジションレベルではなく、アカウント全体の証拠金レベルに基づいて計算されます。 

担保資産について理解する

クロスマージン取引やポートフォリオマージン取引にBybit UTAを利用するトレーダーは、他の証拠金契約を取引する際、資産を売却する必要がないため、大きなメリットを享受できます。ここで、担保資産が登場します。 担保資産を理解するために、マージン取引を例にとってみましょう。証拠金の概念はレバレッジと密接に関連しており、借入資金を活用し、投資収益率(ROI)を増幅させます。マージン(証拠金)取引では、資金をブローカーから借り入れ、 購入能力を高め、レバレッジをかけて、より大きな資金を調達します。したがって、レバレッジは証拠金と密接に結びついており、ROIを増幅するために、借入資金を利用することになります。 

マーケットがトレーダーにとって不利になると、マージンコールが発生する可能性があります。トレーダーは必要証拠金を満たすために追加資金を預ける必要があります。これらの証拠金は、ポジションの存続を維持するため、担保と呼ばれています。証拠金が不足した場合、ポジションの強制決済が行われ、負債を返済することになります。

Bybit UTAでポートフォリオマージンモードが有効になると、必要証拠金の計算方法が変わります。従来の計算のように、各ポジションを個別に考慮するのではなく、ポートフォリオの全体的のリスクを考慮します。ポートフォリオレベルでリスクを見直すことで、Bybitはトレーダーの必要証拠金を減らし、その購入能力と取引の柔軟性を高めることができます。つまり、より少ない証拠金でより大きなポジションで取引できる一方、レバレッジを高めてヘッジポジションのバランスの取れたポートフォリオを維持することができます。 

新機能:カスタム担保資産

担保資産のカスタマイズにより、保有資産をリスクにさらすことなく、強制決済リスクを効果的に管理しながら、資本効率を高めることができます。

担保資産をカスタマイズするメリット

UTA 1.0

UTA 新機能

全体的な証拠金レベルに基づいた担保設定

担保資産は優先分離契約に基づきカスタマイズ可能

強制決済リスクはポートフォリオ全体を考慮

強制決済リスクは分離契約向けにカスタマイズ可能 

Bybit UTAの継続的なアップグレードに伴い、新たに開始された担保資産のカスタマイズ機能は、担保資産をカスタマイズできる業界初の機能です。これにより、ポートフォリオはより適切にヘッジされます。 

特定の資産を保有し続けたい場合は、その資産を担保設定に加えない選択も可能です。その場合、希望する資産を非担保に設定する必要があります。システムはその資産が担保の対象外であることを表示します。特定の資産を非担保に設定すると、その資産はUTAの強制決済から除外されます。これはまた、現物とデリバティブのポジションが互いに影響し合わないことを意味します。 

カスタム担保資産:例

田中さんはクロスマージンまたはポートフォリオマージンモードでBTCを除外することを決定しました。UTA内の非担保資産(この場合、BTC)はUSDに変換されません。したがって、選択した担保資産に基づいて、各資産ごとの担保価値の比率が、選択された担保資産にのみ適用されます。 UTAの米ドル建て証拠金残高は、式のように計算されます: 

資産総額 (ドル) =合計 (資産1 × 該当ドル指数価格 × 該当担保価値率 + 資産2 × 該当ドル指数価格 × 該当担保価値率 +...+ 資産N × 該当ドル指数価格 × 該当担保価値率)。

注意:

  • 担保価値比率は、残高がプラスの資産にのみ適用されます。残高がマイナスの資産の場合、特定の資産に関係なく、担保価値比率は既定で100%になります。 

  • パラメータは市場の状況に応じて変更される場合があります。その場合は、Bybitは事前にお客様に通知いたします。 

  • USDインデックス価格は以下のように算出されます。

USDインデックス価格 BTCUSDT無期限インデックス価格 × USDT換算レート

USDT換算レート BTCUSDTインデックス価格 ÷ BTCUSDTインデックス価格

ある通貨のUSDT無制限インデックス価格が存在しない場合、Bybitスポット市場の最終取引価格が参照されます。たとえば、ETHのUSDインデックス価格はETHUSDTインデックス価格 × USDT換算レートとして計算されます。

ただし、アカウントの維持証拠金(MM)率は依然として強制決済のトリガーとなります。 

そのため、MMレートが100%に到達したときに、田中さんはまだ複数のポジションを保有し、そのポジションうちの1つ、あるいは複数のポジションに損失がある場合、アカウントの維持証拠金(MM)レートが100%に到達する可能性があるため、清算がトリガーされます。

Bybit UTAのご利用準備はできましたか? 

既存のアカウントを次の手順で更新します。

更新手順 

1.  Bybitの現物、デリバティブ、オプション取引ページにアクセスするか、資産ページの現物、デリバティブ、USDCデリバティブアカウントにアクセスしてください。

2.「Bybit統合取引アカウントに更新」をクリックします。

3.ポップアップ表示されるBybit UTAチュートリアルを完了し、簡単なクイズにすべて合格するとすぐに取引を始められます。

注意事項

  • 9月1日以降の新規登録のお客様は、デフォルトでBybit UTAユーザーとして登録されます(更新の必要はありません)。

  • Bybit UTAをご利用になっていない既存のBybitをご利用のお客様は更新をお勧めします。

カスタマイズ担保資産の制限事項

統合取引アカウントを使用しながら、一部の通貨の清算リスクを分離することができます。ただし、いくつかの制限があります。

アカウントが強制決済中の場合、担保資産のカスタマイズを調整することはできません。これは、現物またはデリバティブのポジションがすでに未実現損益を発生させている可能性があるためです。MMレートによっては、清算プロセスがすでに開始されている可能性があります。したがって、担保資産を変更すると清算リスクに影響する可能性があります。トレーダーは、現物またはデリバティブの注文を発注する前に、カスタマイズした担保資産を確認する必要があります。

トレーダーのUTAにおける必要証拠金率が80%以上に達した場合、担保資産のカスタマイズはご利用できません。例えば、現在の必要証拠金率が70%で、特定の担保を調整しようとした際に、システムが必要証拠金が80%に達する可能性があると判断した場合、この調整はご利用できません。つまり、トレーダーのウォレット残高が 0 以下になると、担保資産はカスタマイズできなくなります。 

すべてのトレーダーにこの機能を提供したいところですが、現在は一般のお客様(VIP 0)からPROまでのカテゴリのトレーダーのみがご利用いただけます。Bybitでは、将来的に機関投資家ローンをご利用のお客様にも、こちら機能をご利用いただけるよう、アップグレードに取り組んでいます。 

担保資産をカスタマイズする際の注意事項

デリバティブや現物取引用に担保資産をカスタマイズすることは、リスク管理や資本効率を高める上で重要です。しかし、カスタマイズの効果を過小評価したり、過大評価したりすることがあります。 

ここでは、担保資産を設定する際に避けるべき、ありがちな間違いをいくつかご紹介します。 

分散化の欠如

単一の担保資産に過度に依存すると、大きなリスクにさらされる可能性があります。分散化することで、異なる資産にリスクを分散し、ボラティリティの高い取引環境における資産の価格や価値の変動による影響を軽減することができます。 

例えば、ボラティリティの高い資産を担保にすると、マージンコールのリスクが高まる可能性があります。担保資産の価値が大幅に下落した場合、マージンコールをカバーするために追加担保の差し入れが必要になる可能性があります。

「ヘアカット」の軽視

ヘアカットとは、潜在的な市場変動を考慮するために担保価値に適用される削減率のことです。適切なヘアカットを適用しないと、担保資産に関連するリスクを過小評価することにつながり、より大きな損失にさらされる可能性があります。

モニタリング不足

担保資産が、必要な要件を満たしているかどうか、絶えずモニタリングする必要があります。担保資産の価値と質の把握を怠ると、「サプライズ」が発生し、高額なマージンコールが発生する可能性があります。

質の低い担保

低品質または低格付けの資産を担保資産として利用することは、よりリスクの高いエクスポージャーにつながる可能性があります。 担保資産の質と信用度を評価するために、適切なデューデリジェンスを実施する必要があります。

ポートフォリオのリバランス不備

市場環境は時間とともに変化し、さまざまな資産の価値が変動する可能性があります。担保ポートフォリオの定期的なリバランスを怠ると、リスクエクスポージャーのバランスが崩れる可能性があります。

まとめますと、デリバティブや 現物取引向けに担保資産をカスタマイズするには、慎重な検討とリスク管理が必要です。これらの典型的な間違いを避けることで、より安全で安定した取引環境を確保できます。 

おわりに

Bybit UTAのカスタム担保資産機能により、担保資産を簡単にカスタマイズして、ヘッジポジションを取り入れた、ポートフォリオを構築できます。ご希望の取引戦略と選択した資産に基づき、異なる取引市場から発生する利益と損失を戦略的に活用し、互いに相殺することができます。 

この機能はまだ機関投資家ローンご利用のお客様には提供されていませんが、Bybitはすべてのお客様のニーズに応えるため、より良い機能を備えたプラットフォームを積極的にアップグレードしてまいります。概して、担保資産による取引にはより高いリスクが伴います。取引前に金融アドバイザーに相談し、ご自身で慎重に十分な調査および検討を行ってください。 

#Bybit #TheCryptoArk