仮想通貨XDCとは|特徴・将来性・Bybit(バイビット)での買い方をご紹介
世界初の仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)は匿名性と公開性を重視しており、後発のプロジェクトにも同様の傾向が見られます。しかし、こうした性質は機密情報も扱う企業の運営には向かないケースもあります。
そのため、情報の公開を限定できるプライベートチェーンやハイブリッドブロックチェーンが注目されています。今回はその中でも、日本企業とも関わりの深いXDCネットワークやそのネイティブトークンであるXDCについてご紹介します。
XDCの特徴や将来性をわかりやすく解説しますので、XDCへの投資を考えている方はぜひ参考にしてください。もちろん、Bybit(バイビット)でXDCをご購入いただけます。
1. 仮想通貨XDCとは?
(出所:XDC財団)
まずは仮想通貨XDCの基本情報から確認しましょう。
名称 | XDC |
ブロックチェーン | XDCネットワーク |
開始時期 | 2017年 |
コンセンサスアルゴリズム | 独自の委任型プルーフ・オブ・ステーク(XDPoS 2.0) |
発行上限 | なし |
価格 | 4.23円(2024年10月10日時点) |
時価総額 | 130位(2024年10月10日時点) |
仮想通貨XDCは、シンガポールのXinFin社が開発した「XDCネットワーク」のネイティブトークン(ブロックチェーン内で主要な役割を果たす仮想通貨)です。XDCネットワークのメインネットが立ち上げられたのは2019年ですが、XDCは2017年からプレセールなどで販売されていました。ビットコイン以外の仮想通貨は2010年代後半から発行され始めており、XDCも比較的古株の仮想通貨です。
CoinMarketCapによると、時価総額は全仮想通貨の中で130位(本記事執筆時点)。130位台には、日本人開発者が中心となっているアスター(ASTER)やIoT(モノのインターネット)に焦点を当てたアイオタ(IOTA)もあります。中上級者なら名前を知っていることも多い仮想通貨といった位置づけです。
特徴①:企業向けハイブリッドブロックチェーン
XDCネットワークの最大の特徴は、企業向けのハイブリッドブロックチェーンであることです。ハイブリッドブロックチェーンとは、情報を公開するパブリックブロックチェーンと公開しないプライベートブロックチェーンを組み合わせたものです。
ビットコインなどの一般的なブロックチェーンは情報の公開性を重視しているため、どのウォレットからどのウォレットへ何円送金されたかなどの情報が全て公開されます。しかし、ハイブリッドブロックチェーンを利用すれば、企業が情報の公開を避けつつブロックチェーンを利用できます。
また、ハイブリッドブロックチェーン以外にもXDCネットワークにはさまざまな企業向けの特徴が備わっています。金融通信メッセージの国際規格ISO20022に準拠しているほか、本人確認(KYC)の機能も兼ね備えています。一般的なブロックチェーンはビットコインにならって匿名性を重視しているため、KYCの仕組みはありません。大きな違いですね。
特徴②:貿易金融分野でのRWAトークン化を目指す
XDCネットワークは、19兆ドル規模とされる貿易金融資産クラスのトークン化を目指しています。貿易金融資産とは、売掛債権や電子船荷証券など貿易関連の資産です。最近では世界の大手資産運用会社が現実資産(RWA)トークン化に乗り出して話題になりましたが、XDCネットワークは比較的マイナーな貿易金融資産にターゲットを絞っています。RWA(Real World Asset)とは、現実世界に存在する資産をブロックチェーン上にトークン化したものです。現実世界とデジタル世界の融合が近づいていますね。
2021年には世界経済フォーラムのメンバーTradeteqと提携して、貿易金融NFTの取引を完了。2022年には同じくTradeteqと提携して貿易金融資産を裏付けとしたセキュリティトークン「TRADA」が発行されています。セキュリティトークンとは、ブロックチェーン技術を用いて有価証券をデジタル化したものです。
特徴③:他のブロックチェーンとの相互運用性
XDCネットワークは独立したレイヤー1ブロックチェーンですが、他のブロックチェーンとの相互運用性も備えています。相互運用性とは、異なるブロックチェーン間でデータや資産を交換する能力のことです。
XDCネットワークはもともとイーサリアムブロックチェーンのソースコードを基に開発されたもので、イーサリアムブロックチェーンのOSのような存在であるEVM(イーサリアム仮想マシン)との互換性があるため、相互運用性が実現しやすくなっています。EVMの普及が進む中、イーサリアム以外の多数のブロックチェーンとも相互運用性を確立する可能性があります。
2. 仮想通貨XDCの大幅アップグレードXDC 2.0とは?
XDCネットワークでは、2024年9月30日に大型アップグレード「XDC 2.0」がメインネットで実施されました。5年前のXDCメインネット立ち上げ開始以来の大きなアップグレードとされています。ここでは、XDC 2.0で行われた重要な進化を3点ご紹介します。
改善点①:セキュリティ強化
XDC 2.0では、ネットワークの安全性(セキュリティ)が強化されました。XDCネットワークは「軍用レベルのセキュリティ」だと説明しています。ビザンチン障害耐性(BFT)が導入されたほか、監視機能(フォレンジックモニタリング)などによってセキュリティが強化されています。
改善点②:フォレンジックモニタリング
セキュリティの強化に貢献するフォレンジックモニタリングの仕組みもXDC 2.0で導入されました。フォレンジックには「犯罪科学」という意味があり、法的証拠になる形で情報を収集することを指します。
XDC 2.0のフォレンジックモニタリングでは、システムが悪意のあるノード(トランザクションの検証に参加するコンピューター)の活動をリアルタイムで検出し、即座に対処します。フォレンジックモニタリングは企業システムとして一般的に利用されていますが、ブロックチェーン業界で導入したのはXDC 2.0が初めてとされています。
不正行為が検出された場合、ペナルティとしてノードが保有する仮想通貨XDCが没収されます。XDCネットワークは本人確認(KYC)の仕組みを備えており、法的責任を問うことも可能です。
改善点③:サブネットの導入
XDCネットワークの特徴であるハイブリッドブロックチェーンの機能として、XDC 2.0ではサブネットの仕組みが追加されました。サブネットは一般的にサイドチェーンと呼ばれるもので、メインのブロックチェーン(メインネット)とは別の場所でトランザクションの処理を行います。サブネットを使えば企業が自社用にカスタマイズした機能を利用でき、機密扱いの設定などが可能になります。ビジネスの世界で評価を得ているのもうなずけますね。
3. 仮想通貨XDCのチャートを読み解こう
投資の際に気になるのは過去の値動きですよね。ここからは、仮想通貨XDCが発行されて以降のチャート推移を見てみましょう!
(出所:CoinMarketCap)
2021年に入るまで動きなし
XDCは2017年に発行されましたが、チャートが動き出したのは2020年半ばからです。XDCネットワークのメインネットのローンチは2019年でしたが、当初はまだ注目度が低く、取引が活発ではありませんでした。2020年に入ってからはイーサリアムブロックチェーンの手数料高騰が問題となり、より手数料の安い代替ブロックチェーンに注目が集まりました。XDCネットワークもこの時期に利用量が急増しました。
2021年8月に史上最高値
その後XDCは急上昇を続け、2021年8月に史上最高値を記録しました。この時期に注目されたニュースは、XDCネットワークが貿易金融流通(TFD)イニシアチブに参画したことです。
TFDは、貿易金融を投資可能な資産クラスとして確立させることを目指す金融業界の取り組みで、ゴールドマン・サックスなどの大手証券会社/資産運用会社やスタンダード・チャータードなどの大手銀行も参画。XDCネットワークはブロックチェーン企業として初めてTFDに参画しました。
2024年の上昇相場に乗り遅れる
2024年に入ってから仮想通貨市場は大きく上昇しましたが、XDCは下落を続けています。XDC 2.0アップグレードの前後でやや上昇しているものの、大きく買われる状況にはなっていません。アップグレードへの評価や世界的な金融緩和の状況次第で、今後大きく動くかもしれません。
4. 仮想通貨XDCの将来性は?
仮想通貨XDCは、チャートを見てもわかる通り低迷が続いています。XDCネットワークは技術的な進展や企業との提携などを発表していますが、大手メディアに取り上げられることは少なく、注目される機会がそもそも限られています。
しかし、注目度の低かった仮想通貨が急上昇するケースもあるので、XDCに興味がある方は公式サイトなどで情報をチェックしておくとよいでしょう。ここからは、XDCの将来性に関するポイント2つに加えて、今後の課題も解説します。
大手企業・公的機関との提携
XDCネットワークは、世界の大手企業や公的機関との提携を進めています。提携が拡大して利用量が増えれば、仮想通貨XDCの価格にも好材料になるでしょう。
2024年7月にはドイツの大手通信会社ドイツテレコムの子会社ドイツテレコムMMSとの提携が発表されました。ドイツテレコムMMSは、XDCネットワーク上でマスターノードを運用し、インフラプロバイダーとして参加する予定です。また、同年8月にはブラジル連邦政府の国営技術会社SERPROとの提携も発表されました。
また、日本国内やアジア太平洋地域での普及を目指して日本企業とも提携しているため、提携企業を通じて日本語で情報を得やすくなっています。
X(旧Twitter)のアプリ内決済サービスに採用される仮想通貨としてメディアやSNSでXDCの名前が挙がったこともありますが、信頼できる根拠ではありません。単に頭文字がXで始まる決済向きの仮想通貨の名が挙がっただけで、XRPやステラルーメン(XLM)なども含まれています。
国際機関からの認知
XDCネットワークは国際機関から認知されている点をアピールポイントにしています。XDCネットワークは、世界貿易機関(WTO)などがまとめたホワイトペーパー『BLOCKCHAIN & DLT IN TRADE: WHERE DO WE STAND?』内で、貿易金融分野の12あるプロジェクトの一つとして紹介されています。
ただし、このホワイトペーパーは2020年に発表されたもので、ここから競合となるネットワークも登場しています。国際機関から認知されていることは評価できるポイントですが、XDCの将来性を考える際にはその点にも留意した方がよいでしょう。
普及の遅れがネック
XDCネットワークは19兆ドル規模とされる貿易金融資産のトークン化を目指していますが、普及は遅れぎみです。大手銀行スタンダード・チャータードのレポートによれば、2024年初めの時点でトークン化資産(ステーブルコインを除く)の合計価値は約50億ドルで、米国債や短期で資金を運用するマネーマーケットファンド(MMF)が中心です。
19兆ドルという金額にはまだ遠いですが、トークン化市場全体に占める割合は3位になると予測されています。スタンダード・チャータードのレポートでは、2034年までにトークン化資産に対する需要30.1兆ドルに対して貿易金融資産は16%を占めると予測されています。
今後、資産トークン化の関心がこれまでの米国債やマネーマーケットファンドから貿易金融資産に移れば、XDCネットワークへの関心も高まるかもしれません。XDCネットワークのように貿易金融に明確に特化しているブロックチェーンは少数です。しかし、大手資産運用会社が関わるプロジェクトを含めて、貿易金融資産に限定しない資産トークン化プロジェクトが強力な競合になる可能性もあります。
5. 仮想通貨XDCをBybit(バイビット)で購入しよう!
仮想通貨XDCの購入を検討している方は、XDCの取引高が大きいBybitをぜひご利用ください。XDCのような比較的知名度の低い仮想通貨の場合、取引高の小さい取引所も見受けられます。取引高が小さいと流動性も低下し、不利な価格で売買するリスクが高まります。同じ枚数を売買するのなら、有利な条件で取引したいですよね。
BybitではXDCのほか、さまざまな銘柄を取引可能。アカウントを保有しておけば、チャンスが来たときにすぐ購入できます。ここでは、実際にBybitの現物取引でXDCを購入する方法をご紹介します!
※XDCはクレジットカードを使って手軽に購入することも可能です。「Bybitで銀行カードを使ってコインを購入する方法」の記事も参考にしてください。
ステップ1:アカウントを作成する
Bybitのアカウントはこちらから作成できます。取引を開始するには本人確認(KYC)も完了させてください。数分で作成できます。
ステップ2:現物取引ページに移動して銘柄を選択する
ログイン後、画面左上の「現物」>「現物取引」の順にクリックします。
ステップ3:XDC/USDTを検索する
銘柄名の左横にある銘柄の一覧表示ボタンにカーソルを合わせ、検索窓に「XDC」と入力します。「XDC/USDT」が表示されますので、これをクリックしてください。トップページ右上隅の虫眼鏡アイコンに「XDC」と入力する方法もあります。
ステップ4:条件を入力して購入ボタンをクリック
XDCの購入ページを開くと、右側の取引パネルで①「現物」、②「買い」が選択された状態になっています。この設定のままで大丈夫です。注文方法として③「成行」を選択し、購入を希望する④「金額」をUSDT(米ドルのステーブルコイン)で入力し、最後に「XDCを買う」をクリックします。金額の単位はデフォルトでUSDTですが、「金額による注文」をクリックしてXDCに切り替えることも可能です。
今回紹介した方法は、注文時点で最も有利なレートですぐに購入が完了する「成行注文」です。希望の購入価格を指定したい場合は、「指値注文」に切り替えてご利用ください。詳しくは「Bybitで利用可能な注文形態」もご参照ください。
画面に表示される購入条件を確認し、「XDCを買う」をクリックします。
無事に購入が完了するとチャート下部の「注文履歴」タブに購入したXDCが表示されます。
6. おわりに
XDCネットワークは日本企業と提携しているため、日本では比較的話題に上る仮想通貨(暗号資産)です。しかし、時価総額が100位以下であるため世界的には注目度が低下しています。
古くからあるプロジェクトで現在も開発や提携が進んでいるため、今後見直されて買われるかどうかが注目ポイントになるでしょう。仮想通貨市場全体が上昇相場になれば、埋もれた銘柄に目を向ける投資家も増え、そこがチャンスになるかもしれません。
Bybitモバイルアプリには、気になる資産の大きな価格変動を通知するアラート機能が付いています。ぜひご活用ください。
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