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ai16z(AI16Z):AI主導のDAOがVC(ベンチャーキャピタル)を再定義

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Artificial Intelligence (AI)
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アルトコイン
2025年1月10日

仮想通貨(暗号資産)業界における人工知能(AI)エージェントの分野は、過去数年で空前の成長を遂げています。活況を呈しているAIセクター全般に照らしても、この成長は目を見張るものがあります。さまざまな複雑なタスクを自動化するスマートエージェントは、ブロックチェーンの分野を含め、多くの革新的なビジネスを成長させる大きな原動力となっています。 

現在、あるプロジェクトが、AI主導のVC(ベンチャーキャピタル)投資の先駆者となって、そのすべてをまったく新たなレベルへと引き上げています。そのプロジェクトとは、ai16z(AI16Z)というソラナ(SOL)ベースの分散型自律組織(DAO)です。コミュニティ主導のガバナンス体制と、「Marc AIndreessen」として知られる強力なAIエージェントによって運営されるスマートなVC投資モデルを採用しています。テクノロジー投資の世界、そしてVC大手のAndreessen Horowitz(a16zとしても知られる)をよく知っている人は、このDAOベースのプロジェクトの名前が、投資セクター大手企業の社名をもじったものであり、Marc AIndreessen AIエージェントは、その破天荒な共同創業者、Marc Andreessenに因んでいることを察していたでしょう。

ai16zは、2024年10月下旬に運用を開始しています。ネイティブトークンであるAI16Zは、2024年12月31日の大晦日に、時価総額が20億ドルに達し、ソラナベースのAIエージェント仮想通貨として初の偉業を成し遂げました。

この記事のポイント

  • ai16z(AI16Z)は、ソラナベースのWeb3プラットフォームです。ユニークなAIエージェント主導のVC投資モデルとコミュニティ主導のDAOのガバナンス体制を採用しています。

  • AI16Zトークン保有者は、有望な投資プロジェクトに投票し、提案を行います。このプラットフォームのAIエージェントであるMarc AIndreesseが、提案を評価し、最適な投資プロジェクトを選びます。

  • AI16Zは現物ペアとしてBybit(バイビット)で購入して取引できます。

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仮想通貨ai16zとは?

ai16z(AI16Z)は、ソラナブロックチェーン上の分散型アプリケーション(DApp)です。DAOのガバナンスモデルを使用し、AIエージェントを活用して、テクノロジーにフォーカスしたプロジェクトや仮想通貨に投資します。ai16zプラットフォームは、VC投資の仕組みを全面的に再定義する大胆な取り組みです。コミュニティメンバー、つまり、このプラットフォームのネイティブトークンであるAI16Zの保有者は、民主化されたガバナンスプロセスに参加し、AIエージェントによる検討対象となるプロジェクトを提案することができます。このAIエージェントが、i16zの投資活動を管理しています。トークン保有者は投資機会に関する意見を述べることができますが、投資のプロセスは、「Marc AIndreessen」によって管理されています。「Marc AIndreessen」は、人気の高いEliza開発フレームワークを使用して構築されたAIエージェントです。

プラットフォーム名のai16zは、テクノロジー投資会社大手のAndreessen Horowitz(a16zとしても知られる)をユーモラスにもじったものであり、Marc AIndreessenは、a16zの共同創業者であるMarc Andreessenに因んでいます。

このプロジェクトは、2024年10月下旬にソラナで立ち上げられました。2024年12月31日までに、ネイティブトークンであるAI16Zの時価総額は、20億ドルに達しました。これまでに、ソラナのAIエージェント仮想通貨で、この規模を達成したものはありません。本稿を執筆した2025年1月10日時点で、AI16Zは時価総額が約17億に達し、AIエージェントのカテゴリーで、業界第3位の規模を誇る仮想通貨となっています。

ai16zの仕組み

Elizaフレームワーク

このプラットフォームの投資管理エージェントであるAI Marcは、elizaOSを使用して開発されています。elizaOSは、人気の高いAIエージェント開発用のフレームワークです。elizaOSで、SNSのペルソナからインタラクティブなキャラクターまで、複雑なタスクに対応する高度なAIエージェントを開発することができます。ai16zプラットフォームでは、投資判断を下して、実行に移すことができる、Marc AIndreessenエージェントの高度な機能を実現しています。

Elizaプロジェクトの始まりは、ブロックチェーン技術が誕生する数十年前にさかのぼります。1966年、マサチューセッツ工科大学(MIT)のコンピューターサイエンティストであるJoseph Weizenbaumは、初期のAIテクノロジーの要素を取り入れたルールベースのシステム、ELIZAプログラムを開発しました。ELIZAを使用すれば、コンピューターと基本的なテキストベースのやり取りを行うことができます。ELIZAは実質的に、最初のAIチャットボットとされています。数十年後、このプログラムは、現在活況を呈しているAIセクターのニーズに対応し、Eliza AIエージェント開発フレームワークの基礎を成すようになりました。

ai16zのElizaベースのMarc AIndreessenは、このテクノロジーの最もポピュラーな最新事例の1つです。AI Marcは、オンチェーンデータとトランザクションの分析、注文の実行、プラットフォームの利用者コミュニティが提出したプロジェクト提案の評価を行うことができる多機能エージェントです。

信頼のバーチャルマーケットプレイス

「信頼のバーチャルマーケットプレイス」という用語は、投資の意思決定を強化するために、このプラットフォームの利用者に割り当てられる信用スコアを管理、維持するai16zのコンポーネントを指します。前述のとおり、AI16Zトークンの保有者は、AI Marcの検討対象となるプロジェクトや資産を提案できます。

信頼のマーケットプレイスは、3つの主要なコンポーネントを組み合わせて、信頼スコアを作成、管理します。

  1. 信頼抽出(利用者の提案):信頼スコアの根拠は利用者の提案に基づいており、利用者の実績や過去のパフォーマンスに基づいて評価されます。

  2. 信頼評価(AIベッティングマーケット):AIエージェントが、利用者の提案の結果について判断します。提案の精度をAIがどの程度信頼しているかが反映されます。判断の結果は、実際の成果に基づき、提案した利用者の信頼スコアに影響します。

  3. 社会的強化(信頼プロファイルの公開):信頼スコアは、利用者の信頼プロファイルを公開することにより可視化されます。これにより、生産的で誠実な参加を促します。利用者は、質の高い提案を行って貢献することが奨励されています。良質な提案をすれば、自身の評判、地位、影響力の向上につながります。

ai16zの主な特長

Marc AIndreessen

このプラットフォームのAI投資マネージャーであるMarc AIndreessen AIエージェントは、SNSで情報を公開しています。X(旧:Twitter)のハンドルネームは@pmaircaです。「AI Marc」はこのSNSプラットフォームを2022年9月から「利用」しており、2025年1月初旬時点で、フォロワー数は3万人を超えています。

Marc AIndreessenのXアカウントは、このAIベンチャーキャピタリストがいずれ現実世界のMarc Andreessenのパフォーマンスを上回ると大胆に宣言していますが、それはもちろんきわめて難しいタスクとなります。本稿執筆時点で、Marc AIndreessenの運用資産(AUM)は約2,500万ドルです。スタートから3ヶ月ほどのプロジェクトとしては悪くない結果ですが、現実世界のMarc Andreessenが運用する400億ドル超の資産に比べればほんのわずかです。

daos.fun

daos.funは、ai16zプラットフォームに関連するもう1つのイニシアチブです。daos.funにより、いつもミームコインを発行しているトークン作成者が、自身のプロジェクトを支えるために、資金調達活動を行えるようになります。クリエイターには、資金調達を行う期間が1週間与えられます。資金調達活動に招待する人を選ぶことができます。資金調達に成功した場合、クリエイターは金額の90%を(ソラナのSOLトークンの形式で)受け取り、ブロックチェーン上の好みのプロトコルに投資します。

クリエイターの元に集まった資金や投資家は、そのトークンと投資活動に固有のDAOとして構成されます。

daos.funは、クリエイターがプロジェクトのクラウドファンディングを実施できる、ミームコイン発行プラットフォームの最新事例の1つです。このようなプラットフォームは、2024年初頭に導入されたソラナベースのミームコインローンチパッド、pump.funの市場展開の成功を受けて、人気が高まっています。daos.funはクリエイターの認証を継続しているため、ミームコインプロジェクトに関心を寄せている投資家にとって、ほかのプラットフォームより安全な環境を実現できる可能性があります。

pump.funとは異なり、daos.funでは、認証済みのクリエイターに、信頼性を示す特別なバッジが発行されます。この点は、利用者が詐欺トークンに投資するリスクを軽減する大きな要因となる可能性があります。このリスクは、ミームコインの世界で非常に大きな問題となっています。

AI16Z仮想通貨トークンの台頭

AI16Zトークンは2024年10月下旬に発行され、当初0.02~0.06ドルで取引されていました。11月中旬、Andreessen HorowitzのパートナーがXの投稿で、このAIファンドについて言及した際に、AI16Zトークンの価格は初めて大幅に上昇しました。2024年11月19日、このトークンは0.50ドル近くまで上昇しましたが、その後数日で利益の一部を失いました。

このトークンの真の価格上昇は、12月下旬に見られました。2024年12月23日、AI16Zは約0.60ドルで取引されていました。その後急激に上昇し始め、2025年1月2日までに、このトークンは過去最高値(ATH)となる2.47ドルをつけました。2025年1月10日時点で、AI16Zは、この目を見張るような利益のいくらかを失っていますが、依然として1.51ドルの高値で取引されています。AIエージェントベースの仮想通貨投資という概念に、マーケットが熱視線を向けているのは明らかです。

AI16Z仮想通貨の価格予測

2025年1月10日時点で、AI16Zは1.54ドルで取引されています。2025年1月2日に記録した過去最高値(ATH)の2.47ドルを38.4%下回っており、2024年11月3日に記録された過去最安値(ATL)の0.01019ドルを14,809.5%上回っています。

このトークンの長期的な予想は、主に強気の見通しです。DigitalCoinPriceは、AI16Zが2027年に5.30ドル、2030年に8.23ドルで取引されると予想しています。CoinCodexは、平均価格が2027年に1.47ドル、2030年に4.50ドルになると予想しています。

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AI16Zの購入方法

AI16Zは、USDTとのスワップペアとして、Bybitの現物市場で取引可能です。トークンを購入するには、まずBybitのホームページでメインメニューの「取引」セクションに移動し、ドロップダウンメニューから「現物」オプションを選択して、現物ペアを見つけます。または、ホームページの右上にある検索ボックスにトークンのティッカーを入力すると、AI16Z/USDTのオプションが表示されます。このオプションをクリックすると、ペアの取引ページに移動します。ページの右側で、購入数量と注文タイプのオプションを入力します。オプションを指定したら、目立つように表示されている「購入」ボタンをクリックして取引を実行します。

BybitのAI16Zのトークンスプラッシュキャンペーンを利用して、5万AI16Zの賞金プールから配分を受け取ることができます。キャンペーン期間中、新規利用者が3.5万AI16Zの賞金プールから配分を受け取るには、Bybitで計100 AI16Z以上を入金するか、100 USDTを入金し、最初の取引で100 USDT相当のAI16Zを取引する必要があります。既存の利用者も報酬を獲得できます。Bybitの現物市場で500 USDT相当以上のAI16Zを取引すれば、1.5万AI16Zの賞金プールから配分を受け取れます。本キャンペーンは2025年1月20日17:59(日本時間)まで有効です。特典は先着順となります。

終わりに

ai16zプラットフォームは、AIと仮想通貨のシナジー効果を大きく発揮できるイニシアチブです。ai16zは、投資管理の核となる機能でAIエージェントを採用した初のVC(ベンチャーキャピタル)プラットフォームです。ai16zのプロジェクトは、この分野で真の創造的破壊者になることを目指しています。現在、AI Marcが取り扱っている運用資産の2,500万ドルは、きわめて少額であるように見受けられます。しかし、このプロジェクトはまだ、マーケットにおける地位を確立する初期段階にあります。ai16zが推進するAIベースのVCモデルが、従来の投資ファンドマネジメントに代わる手段となりうるかどうかは、いずれ明らかになるでしょう。

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